A Little Bit Awesome

小児科(小児腫瘍科)の分野で国際的な貢献ができる医師を目指しています。それらの研修のため、米国臨床留学の準備も進めています。

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とっておきのお気に入りテキストが一冊増えました。

感染症まるごと この一冊
矢野 晴美
南山堂
2011-03-20





感染症の類書はたくさん出版されていて、見た目では判別がつきにくいですが、本書は格別な一冊。
・米国内科・感染症専門医の先生が
・国際的にスタンダードな感染症診療のノウハウ・エッセンスを
・米国医学教育の特色を生かして
・体系的・包括的に
・エビデンスに基づいて
かつ
・読者をファシリテートするポジティブスタイルで
・温かみのこもった文面で
・大きめ(B5)で、使いやすいレイアウトで
分かりやすくまとめて下っているテキストです。

USMLE Step1 の微生物分野を復習する時も、本書を開いてついつい寄り道学習。

読んでいて分からないことが出てくると、その場ですぐに調べようという気になって、普段よりも積極的にgoogle検索してしまいます。

「微生物学の学習」という点では網羅的ではありませんが、間違いなく将来につながるテキストなので、
学習事項を書き足しながら愛用していきたいです。


来週末には、矢野先生の特別セミナー(英語でのケーススタディセミナー@水戸)に参加させていただきます。しっかり準備して楽しい時間を過ごしたいです。

都内病院のケーススタディセミナーに参加させていただきました。
1年半前に1度だけ野口のメーリスで招待されて知ったセミナー。2回目以降は第一三共さんが案内を送ってくださったので、参加を続けられました。

内容はこれまで同様、米国の指導医が座長をされてのケーススタディと、アレルギー・膠原病科の先生おふた方の講演。


① 発熱、心窩部痛で受診したリウマチ性多発筋痛症の高齢女性
演者・座長と研修医のインタラクティブなやりとりがあり、論理的に進められます。毎回学ぶことが絶えません。
座長は頻繁に英語で質問を投げかけてきます。何人かの研修医の先生方は、鑑別診断や自分の意見を理由も含めて英語ですらすら答えられます。「IE(感染性心内膜炎)を考えて血培をとります」のようなキレキレの発言内容しかり、Active Learner としての姿勢しかり、2、3年後の自分の目標像そのものです。
今回の症例は大動脈に石灰化をみとめ、血液培養からは らせん菌の Helicobacter cinedi が同定されました。めずらしい細菌の感染によって引き起こされる大動脈瘤でした。
粥腫が形成される分子機序のほか、多発筋痛症患者への側頭動脈炎(巨細胞性動脈炎 GCA:僕が今回予想した疾患)の合併に関しても3つの文献から興味深い情報が引用されていて、最後まで楽しめる症例発表でした。
最後は、NEJM から引用したという "The spiral mystery of Asynergy" というサブタイトルに韻を踏ませての締めくくり:"The spiral mystery of  a cinedi" 。座布団が必要でした(笑)


② 発熱を伴う皮疹の症例
てっきり膠原病のレクチャーだと思っていて、ピットフォールにはまりました。アナフィラキシーの初期診療がテーマでした。CareNetの教材に基づいて、症例ベースで進められました。研修医の先生がアドレナリン自己注射用器材(エピペン)をぬいぐるみに対して使用する実演デモもありました。『レジデントのためのアレルギー疾患診療マニュアル 第2版』(医学書院)を読んでこればよかったです…!(2年前に大学の調べ学習で出会って一目惚れし、昨年セミナー前に新幹線の中で読んで二目惚れしたテキストの改訂版)



毎回こちらの著者のレクチャーを拝聴してきました。膠原病はさることながら、アレルギーももっと沢山勉強したい気にさせる、マジシャンのような先生です。そのマジックを裏打ちするのは、先生が学生時代から継続されてきたひたむきな積み重ねだと思います。それも、並大抵でない積み重ね。「ハリソンを学生時代に英語で全て読む」「NEJMも4年生の時からコツコツ読み続ける」「専門書も学生のうちに読んだ」「常に患者さんや後輩の先生方の目線で考える」…。
先生は週刊医学会新聞の記事の中で「得意なことの中で、好きなこと、そして誰かの役に立つこと。そのように進路を考えれば迷うことはない」と主張されています。
自分も然るべき道に向かって、然るべきものをひたむきに積み重ね、自分らしいマジックを発揮していきたいです。


③ プライマリケアでできる骨関節X線読影(後篇)
初参加時と同じ内容のレクチャーでした。相当量のノートを取っていた当時の気合の入りように驚きながら、新たに学んだことを赤で書き足していきました。
今回の収穫はなんといっても、脊椎のX線所見を見るのが楽しくなったこと。Alignment、Bone、Cartilage の順に見るべきところを見ていくと、椎間板炎、強直性脊椎炎、前縦靱帯硬化症、椎間変性症、脊柱すべり症、椎体圧迫骨折の判断の仕方が理解できるようになっていきました。
スライド内容の多くは(トップ)ジャーナルから引用され、質の高いエビデンスが集結していました。EBMの作法もどんどん見習っていきたいです。
先生は、僕が臨床留学を目指すきっかけを得た本の著者で、米国式のプレゼンテーションや、臨床現場でのコミュニケーションに関する参考書も書いてくださっています。今ちょうどそれらを読み進めているところです。とても充実しています。一歩一歩、目標に近づいていきたいです。








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プラリア、ネキシウム(いずれも第一三共さんの製品)の話題が、毎回のようにレクチャーの余談に登場し、和やかな雰囲気に包まれます。夜遅くまで献身的にセミナーをサポートしてくださるMRさんに対する感謝の気持ちが込められていて、いつも嬉しくなります。
プラリア:抗RANKL抗体製剤、デノスマブ。ステロイド治療で問題となる骨粗鬆症の治療薬
ネキシウム:PPI。NSAIDs治療で問題となる消化性潰瘍の治療薬



<反省>
今回は発言する機会(というより勇気)が全くなく、不完全燃焼でした。
1年半前から成長のない自分に失望しました。
次回(5月は参加できない可能性が高いですが…)は確実に当てられる位置に着席して、根拠も含めて意見を述べたいです。質疑タイムに必ず質問もしたいです。

<課題>
Active Learner に変身すること!

日本大学での医学英語セミナーの翌日は、品川にて激論会食に参加させていただきました。

参加者は、僕の課外活動のキーパーソンとも言える慶應大学精神科助教の女医さん、そのお友達(医師かつ弁護士の教授)、厚労省の役人さん(?)、研修医、弁護士、メディックメディア関係者などなど。

中華の円形テーブルを十数人で囲って、文字通り激論が繰り広げられました。
テーマは医事法制の日米比較に関する内容が多く、知識の足りない自分にはついていくのがかなり厳しかったですが、一つだけ光るものがありました。

隣にいらっしゃった方。Nプログラムで臨床留学され、現在米国で循環器内科のフェローをされている先生でした。激論会食のさなかでもプロフェッショナリズムがみなぎっていました。発言が常に質問に対して的確で、冷静で、論理的。批判や揶揄が飛び交う状況下ではもくもくと料理を食べて状況を見守っておられました。

ほんの5分程度でしたが、臨床留学に関するお話を直接伺うことができたので、耳をダンボ十万頭分くらいに(気持ち)広げました。

<お話のメモ>
・学生時代に3ヶ月Johns Hopkinsへ。現地の学生のプレゼンの上手さや、徹底したトレーニングが行われる現場に驚いた
・日本で4年目にチーフレジデント
・留学後半年くらいシステムの違いに困った
・手技ができると現地で一目置かれる 
・Nプログラムで重視されるものトップ5:①英語、②英語、③英語、④USMLEの点数、⑤人柄 (→STEP1の受験は早まるべからず!)
・レジデンシーにマッチするために重要なこと:① 知識をしっかり日本語で身につけた上での USMLE 高得点、②推薦状3通
・フェロー選考:
 足切り…Residencyを受けた場所、そこでの評価、試験の点数
 決め手…論文の数(先生はFirstとSecondで11本。レジデントの時に。最初は左も右もわからないから、良い指導者に付くことが大事) 
・日本に何を持ち帰るか?
 ① アメリカの方が進んでいる分野の知見(心不全◎、カテーテル△)
 ② 臨床研究、臨床試験をデザインして最初から自分で動かせるスキル
・質の高いトレーニング(フェローシップ)を受けることが臨床留学の大きな目的の一つだった


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4年前期の僕は TOEFLとSTEP1のことしか頭になく、将来の目標を見失いかけました。米国での取り組み後は、将来の目標が鮮明になりましたが、今度は現時点での最優先課題が判断できなくなっていました。

そんな中、先生からいただいた的確なアドバイスは、今の自分に最適な軌道を与えてくれました。またこれから一気に突き進んで、実力を高めていきたいと思います!!


(追記)
☆臨床留学について知るための新しい2冊
いずれも、臨床留学を果たされた何十人もの先生の英知が結集しています!今回お話を聞かせていただいた循環器内科フェローは、後者の編集をされている先生でした。



米国医学留学のすべて
島田 悠一
日本医事新報社
2013-11-28







☆臨床留学や研究留学を実現された女性の先生方の体験記がまとめられた本もあります。後輩にお薦めしたらすごく喜んでくれました。



ウィリアム・オスラーに関する講演会に出席しました。
普段から参加させていただいている Case Study Seminar の時と同じ病院の同じホールで開催されました。

主催は、日野原重明先生(102)が会長を務めてこられた日本オスラー協会。
会員登録(年会費1000円)することで、定期刊行物を郵送していただいたり、年一回の講演会に参加させていただけたりします。
学生会員は5人いるそうですが、今回の講演に参加したのは僕だけでした。

参加者の平均年齢は推しはかるに60歳を超えていそうで、日野原先生や病院長をはじめ、メンバーも錚々たる大先生・大先輩ばかり。自分のような若輩がこの場に居てもいいのだろうか?と戸惑うばかりでした。

参加費を奮発して申し込んでいた懇親会も「やっぱり行かないでおこうかな…」と足がすくみましたが、日野原先生がお見えになったので勇気を振り絞って飛び込むことにしました。「箱ひげ図で参加者の年齢分布をとると、ひげに入るのは恐らく2人、日野原先生と自分だな」と、勝手に日野原先生に親近感を抱いて、不安を鎮めていました。

懇親会の席では、日野原先生と直接お話させていただくチャンスが訪れました。
機会があれば感謝の意を伝えようと、念のため持参していた著書(最も感銘を受け、日本オスラー協会登録のきっかけとなった著書)をお見せすることができました。

すると先生はいきなりサインを下さり、ツーショット写真まで撮らせて下さいました。


ウィリアム・オスラーから誰よりも多くを学び、その教えを日米に普及し、「医のアート」を実践してこられた日野原先生は、全人的医師としては雲の上のような存在で、自分にとって最高目標の先生。

その先生とご対面し握手を交わした瞬間から、「日野原先生に一歩でも近づこう」という覚悟が生じ、憧れが強い使命感に変わりました。


元々、日本オスラー協会に登録しようと決意したのは、「今の自分には医のアートの素養や教養が足りず、全人的な医師を目指す上で大きく不足しているものがある。だから少しでもそれを補っていかないといけない」という思いからでした。

今回のセミナーを通じて、自分が普段から心がけるべき習慣を明確に自覚しました。

世界的名著に日々触れること。

もうこれに尽きます。

ウィリアム・オスラー、日野原先生、そして日本オスラー協会のメッセージに耳を傾け、行動に移していきたいと思います。
 

感銘を受けた書

平静の心―オスラー博士講演集
ウィリアム・オスラー
医学書院
2003-09-01







久米島にて、3日間の地域医療実習に参加しました。
この実習は地域医療振興協会の主催で、CIS-innovationという団体から助成金をいただいて参加させてもらいました。

参加者は琉大生2名を含めて5名でした。
琉球大の地域医療研究会の方々が具体的な企画や準備に携わって下さり、「学生のための学生による実習」というユニークなものでした。

実習に先立ち、いろいろな著書を読んで準備していきました。

地域医療は、今
メディカルサイエンス社
2011-10-28



久米島生活
渡辺 直子
繊研新聞社
2013-09-09






<0日目>

琉球大学の視察

琉大生のメンバーに案内してもらいました。

建物玄関にシーサーが居たり、ハブ注意の標識が立っていたりと、沖縄らしいキャンパスでした。


地域医療研究会メンバーとの交流会

琉大をはじめ、いくつかの大学には地域医療研究会というサークルがあるんですね

学生主体の活動は自分の大学ではほとんど聞かないことなので、ちょっと驚きでした。

また「もともと地域医療に興味を持って琉球大を受験した」という沖縄県外(ないち)出身の医学生が多いことにも驚きました。

交流会では、沖縄らしい揚げ物や鶏の丸焼き、ルートビア(飲むサロンパス?)などを楽しみながら、沢山情報交換が出来ました。

ダイビングライセンスや、沖縄での暮らしのことを伺ったり、新潟大の脳研究所や首都圏での課外活動のお話をしたりと、楽しい時間を過ごせました。
 

合宿所で宿泊

キャンパス内の合宿所で前泊しました。正面にはテニスコートが十面以上。広いキャンパスです。

普段より割高ながら、宿泊料は800円でした!



<1日目>

久米島へ

島唯一の病院である久米島病院の会議室を活動の拠点として使用させていただきました

ブレインストーミング 
「地域医療に必要な視点」というテーマで、付箋紙を使ってアイデアを出し合い、説明&ディスカッション。
地域医療に関する知識、今までの経験、考え方を共有することができました。
その後、4項目にカテゴライズして、各項目を実習のどのタイミングで学ぶかを考えました。
僕以外は皆、これまでも地域医療にどっぷり関わってきた方ばかりなので、知識、アイデア、話す内容ともに豊富でした。
ディスカッションになかなかついていけず、このときはかなり焦りました。
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保健・福祉事業のレクチャー
役場にて、「地域住民を見るプロフェッショナル」である保健師さんから、久米島での保健・福祉活動についてお話を伺いました。妊婦さんが36週までに本土に移住し、安全にお産をするための支援や、介護予防プログラムなどの取り組みが興味深かったです。
 
昼食
久米島そばの名店に行きました。

ブレインストーミングの続き
4時頃までディスカッションが白熱しました。

置き去り実習

2,3人のグループに別れ、島民に話しかけて生活、死生観、仕事、家庭、思想などを聞きまわりました。病院や老人ホームなど「不健康」な人ばかり集まる場所ではなく「健康」な人にも触れる事によってありのままの久米島を学べました。病院嫌いでほとんど病院に行かない人がいたり、治療費を払えない人、草食動物のヤギが野菜の代わりになると思い込んでいる人がいたり。また、偶然にも、島に2つしかない診療所の片方に勤める医師ともお話できたのですが、その先生は大きな病院に対して嫌悪感を越えた憎しみに近いくらいの怒りを感じており、連携を全くしていないことが明らかになりました。

地域でのコミュニケーションでは、日常会話を続けていく中で打ち解け合って、信頼関係を得ながらお聞きしたい情報を求めていかないといけず、その難しさを知りました。医師という肩書きを持たずにお声をかける勇気も必要ですし、会話が途切れても沈黙が続かないよう上手にやり取りを続けたり、必要な情報を引き出したりできる機転の良さ、方言が聞き取れない場合の対応力など、いくつもの実践スキルを持たないといけないことを痛感しました

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▲小屋で網のメンテナンスをしていた漁師さんにお話を伺った時の様子。方言やサトウキビトラクターの騒音がネックで、聞き取りが難しかったです。

ゆいまーるプロジェクト
地域医療振興協会の理事として、
沖縄の僻地の病院経営や医師派遣を手がけている先生の講義を聞きました。 

・時間、人材、お金で種を撒く
・離島医療に取り組んで戻ってきた医師を讃えられる拠点病院づくり
・国民からかけがえのない存在として必要とされること、信頼関係、公共性
・中部病院の年間200時間のコアレクチャーを離島診療所に配信
連携が上手くいかない、相手が理解してくれないと言って怒りを示してしまうと、相手との溝は簡単に深まり、なかなか修復できなくなる


夕食

ディスカッションや質疑が充実し、夕食は結局9時頃までずれ込みました。
久米島は楽天ゴールデンイーグルスのキャンプ地のため、居酒屋に楽天グッズが沢山おいてありました。

地酒(泡盛)と天ぷらがおいしかったです。

ホテルでの話し合い

気付いたら自然に始まっていて、深夜1時過ぎまで続きました。
メンバーが集まってひたむきに地域医療について語り合った時間は最高の思い出です。

<計画>
① First Aid, Cases, Q&A の勉強(基礎医学科目)
② TOEFL 対策(TOEFL MAP, Rare Job など)
③ 基礎研究実習に向けた準備(Review 論文など)
④ 課外活動/その他

落ち着いた環境で、時間があるうちにどんどん計画を前進させておきたいところです。
今週から大阪中之島図書館に入り浸っています。


<課外活動>
1) ケーススタディセミナー(3月13日):東京
2) 地域医療実習(3月23-26日):沖縄久米島

2) は地域医療振興会のホームページで募集を見つけました。補助金を支給していただけます。


<その他、取り組み中(予定)>


最後の定期試験が終わった日の夜からスタート。試験続きでクタクタな状態でしたが、それでも数時間夢中になって読みふけってしまいました。それぐらい勉強になる本。目標にさせていただいている先輩も3年の終わりにこの本を読まれました。まだ最後まで読んでいませんが、内容がかなりクリアカットで驚いています。鑑別ポイントのまとめも、本当に“カード”化してしまいたくなるくらいに充実しています。この本は確かに必読書です。




がんプロ対応テキスト。がん医療に関わる全ての医療従事者を対象に書かれたユニバーサルテキスト。全36章の目次内容を見て購入を即決しました(Amazon 中古)。類書よりも "Art" の部分に触れる項目が多く、内容面のバランスの良さに魅力を感じました。2008年の本なので情報が若干古いかもしれませんが、全体を俯瞰するのに最適なテキストだと思います。3年前期に教わった腫瘍内科学の復習にも役立っています。


MDアンダーソン サイコソーシャル・オンコロジー
メディカルサイエンスインターナショナル
2013-02-28


上述の本を読み終わったら本書に挑む予定です。今の自分にとっては、がんの診断や治療に関する各論的な内容を学ぶことよりも、医療者として患者さんに接していく姿勢や、国内外のがん医療の現状やシステムを広く学ぶことの方が大切だと考えています。

(内容)
『世界的に名高いM.D. Anderson Cancer Centerにおける膨大なエビデンスと臨床経験をもとにまとめられた、緩和ケアに関する手引。がん患者やその家族が抱える苦痛、身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな問題を包括的に取り上げ、どのように考えていくべきか、対処すべきかを具体的に解説。緩和ケアチームの一員として患者を支えるうえでのベースとなる知識を学べる。』



微生物学の勉強が進んだらチャレンジ予定。

ハリソン内科学原書(3583ページ)をついに読破しました!
前日まで全く気付かなかったのですが、誕生日が達成日になりました

<ペース>
2012年 8〜9月:5ページ/日
2013年 4〜9月:7ページ/日、10月〜:14ページ/日、11月〜:20ページ以上/日

※ 5年夏前までにSTEP1を受験したい⇒4年からSTEP1対策に専念したい⇒3年までにハリソンを読破したい、という逆算の下に計画を立てました。


<原書通読を決意したきっかけ>
① USMLE やその先の臨床留学も視野に入れ、医学英語の圧倒的な基礎体力を身につけたいと思った
② 最も優れた世界標準の医学テキストに接し、そこから学んでいきたかった
③ 学生時代にハリソンを読破され、すごいドクターになられた先生方の跡を追って、目標に一歩でも近づきたかった


<原書通読の学習の位置付け>
英語テキストでの学習は、時間も苦労も多く要しますし、質と量を両立させることがとても大変だと思います。僕は2年生の頃まで、幾度となく英語テキストや問題集をかじっては挫折していました。
その経験から推測されたことは「科目ごとにテキストを買って通読するやり方では、学習の質・量ともに中途半端になるのでは?」ということでした。
・定期試験までに全てを読みきるのが困難
・大学の授業内容とぴったり合わない箇所が多い
・USMLE の基礎固めにも Low-yield

そこで、初心者の自分にとって最も時間対効果が高く、目標も明確に立てられるような学習方法を追求しました。思いついたのは「質を重視する学習と量を重視する学習を完全に切り離す」という方針。
① 大学の学習:授業内容をしっかり押さえ、英語での学習は行わない
② 質を重視する学習:High-yield な STEP1 対策テキストにじっくり取り組む
③ 量を重視する学習:ハリソン内科学を原書で読破する

この方針のお陰で自ら納得のいく取り組みができるようになりました。
(今後はこうした役割分担なしに、ストレートに勉強しようと思います!)


<得られた成果>
① 医学英語用語を習得できた
Vol.1 では、iPadで電子辞書を引いて知らない単語の意味を書き込みました。最初は「知らない単語が多すぎて時間がかかって進まない」「単語の意味が分かっても文章の内容が理解できない」という日々が続きました。
とくに症候学の分野はつらくて、1ページで39語も調べたことがありました 米国で教授をされている家庭医の先生からいただいた、「最初の2年はつらいけど、将来必ず役に立つから」という言葉を支えに堪えていました。これらの経験が功を奏し、また大学の勉強で知識が増えてきたこともあって、知らない語彙は少し減っていきました。
頻出の重要語彙が身についてくると、未知単語を全て辞書で引かなくても内容理解が少しスムーズにできるようになってきました。辞書を引く時間とストレスが少なくなったことで、一日のノルマページも増やせるようになりました。Vol.2 ではスピードアップのため、必要に迫られたときだけ単語の意味を調べるようにしました。
読破した今 Vol.1 を読み返してみると、当時症候学の章などで調べまくった語彙の多くは未だにしっかり身についていない、ということを痛感します。それだけ症候学の章に Medical terminology が凝縮されているということかもしれませんが、まだまだこれからも頑張らないといけないと強く自覚しました。

② 医学英文の処理能力が向上した

スピード面、内容理解面ともに力がつきました。一語ずつなぞるように読まなくとも意味がとれるようになりましたし、英語で勉強するときも言葉の壁を気にすることが少なくなりました。英語優位で作った暗記カードの復習にストレスを感じることもなくなりました。
人一倍時間をかけて磨いてきた医学英文の処理力を今後、論文の勉強や、USMLE の問題演習を行うときにしっかり役立てていきたいと思います。

③ 頭の中の医学知識体系が活性化され、強化された
どの分野を読んでいても常に、疫学、一次予防と啓発、症候、診断、分子機構、感染免疫、他疾患、治療薬、副作用、臨床研究結果など、ありとあらゆる領域に関連する記述が出てきます。新しい内容を全て吸収しようとしなくても、常に頭の中の医学知識体系が活性化され、強化されたように思います。

④ 医学に対する姿勢や意識の持ち方を体得する最高の契機になった
全体を通してハリソン内科学が特にすごいと思ったのは、以下の3点でした。
 病態生理に基づいた説明が徹底されている点
プライマリケアの視点が貫かれ、病態や症状ごとに考慮すべき疾患やアプローチの仕方が網羅的に記述されている点
時には臨床研究の結果にも触れ、数値で語り、明らかにされていない場合はその旨を明示するなど、エビデンスに基づいた記述が徹底されている点
これらの美点を来る日も来る日もひたすら浴び続けることで、医学・医療に取り組む上で大切な姿勢や意識の持ち方を体得できる最高の契機になったのではないかと感じます。

『ハリソンを英語で読む意義』は生涯追究していきたい課題です。


<マイポリシー>
・既習知識の多い分野、あるいは STEP1 にあまり関わらない分野から優先的に読んだ
・はじめは慣れと語彙習得に集中した(特に症候学や感染症の章)
・時間的限界があるのでじっくり読もうと思わず、細かい内容は飛ばし読みをして、大事な箇所を渡り歩くように省エネモードで読んだ
・常に自分の持つ知識と照らし合わせるように読んだ
・新しい知識をたくさん身につけることよりも、自分の持つ知識を生きたものに変え、有機的な知識体系に拡げていくプロセスを大切にした


<読破を終えて>
身につけられた知識はほんの僅かでした。
そのためか、達成感もあまり得られませんでした。
正々堂々と「読んだ。学んだ。身についた。」と言いはるには程遠い勉強であったと思います。

もう一周読むことは当分(?)しませんが、今後も座右の書として愛用して引き続きしっかり勉強していきたいです。
・Part 1(臨床医学総論)と Part 2(症候学)を再度熟読して勉強する
・臨床実習や臨床推論の際にも本書を徹底的に使いこなす

モチベーション維持のため、読破には紙媒体のものを用いてきましたが、これからは検索機能に優れる電子版も駆使していくことになりそうです。

ハリソン原書通読で追い求めてきたものは、結果ではなく準備。
無事、今後の成長のための準備が整えられました。

これからが本当の勝負。
STEP1 の勉強も、課外活動も、気持ち新たに頑張っていきたいと思います。




(追記)2015年に最新改訂版が出るようです!
Harrison's Principles of Internal Medicine 19/E (Vol.1 & Vol.2)
Anthony Fauci, Stephen Hauser, Dan Longo, J. Jameson, Joseph Loscalzo Dennis Kasper
McGraw-Hill Professional
2015-04-17

 

"First Aid for the USMLE Step1 2014" が到着しました!

(追記)毎年最新版が出ています。






USMLE STEP1 受験生の大半が使いこなしているであろう要点集の最新版。
僕は既に2012年版を持っていましたが、2014年版は内容面で色々とアップデートされたようなので、迷わず購入しました。

受験予定時期まで残り18ヶ月。
基礎研究実習期間、CBT・OSCE対策期間を差し引くと、正味の対策期間は約14ヶ月。
いよいよです。

今までの下積み学習を無駄にせず(まだ現在進行中)、良い集大成を築いて、FIRST AID 2014 を自らの「Medical knowledge の原点」にできればと思います。

<最終目標>
①書かれている内容は理由を含めて全て理解する
⇒分からないことがあれば原著、教科書、インターネットで分かるまで調べあげ、隙間に書き込む

②徹底的に暗記する
⇒暗記カード等を作って網羅的に暗記し、繰り返し復習する体制を確立する

③病態生理を構造的、網羅的に理解する
⇒臨床的推論の基礎として将来に役立てられることを最終目標にする


<参考情報>
多くの先生方の著書や記事などを参考にさせていただいています。

①『アメリカ臨床留学大作戦』(羊土社)
臨床留学を目指してみようと思うきっかけになった本。
「著者の岸本先生みたいになりたい!」という強い思いを抱きました。
もう10年ほど前の著書なので、USMLEや英語の教材情報は他書を参考にしたほうがいいかもしれませんが、マッチングまでの死闘の様子、レジデントの現場での様子がありありと記されていて、僕にとっては原点になる一冊でした。




②『Try another challenge―アメリカ医師免許取得奮戦記』(篠原出版新社)
臨床留学を目指す勇気を与えてくれた本。長浜先生の心意気に惚れます。どこかの機会でお会いすることが叶ったら、心からのお礼をお伝えしたいと思っています。なお、暗記カードという学習ツールの可能性に気付かせてくれたのもこの著書でした。3部作の2冊目です。










『あめいろぐ』ブログ
反田先生の医学学習に対する真摯な姿勢に強く惹かれました。
米国の臨床現場にいらっしゃる先生方のホットな声が聞けます。

『あしたっていまさ』ブログ(MITAKA HAYATOさん)
お会いしたことはありませんが、USMLE対策や課外活動への取り組みなどに際して、最も目標にさせていただいている方のブログです。
最初に拝見した折りには、自分とのあまりの共通点の多さ(実力や人間性はもちろん全く及ばないですが…)に放心状態になってしまいました。臨床留学へのこだわり、尊敬する先生方を目標に頑張る姿勢、CNN Student News のCarl Azuzファンであること、そして自分とそっくりな主旨のブログも。
ズバリ目標となる先輩に巡り会えたこと自体が、計り知れないモチベーションの原動力になっています。

週刊医学界新聞 連載記事
過去に臨床留学された先生方の記事の宝庫です。
取り組む姿勢など、勉強になることばかりです。

今年も野口医学交流セミナーに参加しました!
臨床留学を目指すなら絶対に参加すべきアニュアルイベント。

こちらの書で執筆されている先生が多数いらして、刺激的なセミナーが行われます。







<振り返り>
インタビュー対策
・ACGME Six Competencies とインタビュアーの視点に着目した、本質を射抜くご指導をいただきました!
・実践演習に立候補された参加者が、プロフェッショナリズムに満ち溢れた素晴らしい先生でした。医師としての立ち居振る舞いから患者さんへの思いやりまで、全てにおいて魅力的で、尊敬の念を強く覚えました。今の自分との差に大きな衝撃も受けました。
・「知識を問う試験は Six competencies の一つをはかっているにすぎない。点数をとることではなく、自分に足りないものを教えてくれることにこそ意義がある。『勉強の本質』を見失わない姿勢が大切だ。」
・「上の先生からいただいたチャンスや支えを、後輩に返す」ということ自体が「屋根瓦」であるという視点にも感動しました。

大変だったお話
”本当に辛かった” 臨床留学中の体験談を、3人の先生が思い切って語って下さいました。泣いたことや、今思い出しても胸が詰まってしまうほど悔しい経験、勤務時間制限で生じるジレンマ…。語って下さった先生方に感謝の気持ちでいっぱいです。本や記事からは絶対に読みとれないであろう、本質的なメッセージが心に響きました。

一年越しの対面
対面したのは、僕が学士編入前から既に興味を抱いていた研修指定病院でお勤めされている総合診療の先生。昨年のセミナーで、鋭く、本質的、かつユーモアに溢れた見解をずばずば繰り出されていて、是非一度話してみたいと考えていました。
今日の懇親会でうかがったお話:
「うちは、臨床留学を念頭に置いた研修ではなく、本当に一人立ちのできる一人前の臨床能力を身につけるための研修を行っている。その結果として、臨床留学後にその経験が通用する。うちは全ての科でER型研修を行って徹底的に暴露させて、他で3年、4年かけてやることを2年間で詰め込む。そのスタイルをどう捉えるかは人それぞれ。キツいけど、必ずやりがいはある。ぜひ一度見学にきて下さい。」
強く惹かれました。「徹底的にこなす」ポリシーはきっと自分に向いていると感じます。
4年生で実習するチャンスを得るのはなかなか厳しいそうですが、来年の夏以降、何度も応募してチャンスを得たいです。

ハワイ大学、トーマスジェファソン大学などの先生方との交流
昨年は挨拶と片言の自己紹介くらいしかできませんでしたが、今年は、なんとか英語でコミュニケーションをとることに集中できました。(まだ全然ダメですけど)
M.D. と医学英語コミュニケーション修士号を持ち、旦那さんが UNITED のパイロット、という女性の先生と知り合いました。懇親会の半分以上は、その先生のお話を聞いて過ごしました。連絡先までいただいたので、来年のセミナーで、あるいは機会があればハワイで、必ず再会したいと思います。

同行されていた、ハワイ大学の医療コミュニケーション分野の教授、リトル先生の著書も近々読んでみようと思います。





<来年のセミナーに向けての抱負>
・英語をもっともっと上達させて臨む
・米国での研究実習や臨床見学の経験を生かす
・"STEP1 受験生"として立場を生かす
・より多くの先生・学生と、より幅広い情報交換をする
・自分からどんどん話しかける 

2013年9月6,7日

京都にて日本移植学会を見学させていただきました。
学生は1000円で参加できてお値打ちです。

京都国際会館は庭園が美しかったです。
ランチョンセミナーのお弁当も格別。


◎ 一日目: 企業展示、ポスター展示、販売書籍などの見学と、三講演への参加
• カナダ腎移植医による英語でのランチョンセミナー
Class II HLA mismatch と de novo donor specific antibodies に関して)
• 会長講演(心臓移植のこれまでとこれから)
• 移植コーディネーター5人による講演セッション

今まで馴染みのなかったテーマゆえに、どの講演も刺激的でした。特に移植コーディネーターさんのお話は新鮮でした。「コーディネーター外来」というシステムによる、退院後、入院前の患者さんへの生活指導など、取り組みのきめ細かさに感銘を受けました。

 
◎ 二日目: 特別企画講演「米国における日本人移植医の活躍」

学会見学を決意した最大の理由•目的はこのセッションでした。

4人の演者は全て、移植医として米国で教授をされているすごい先生方。
並外れた実績と実力、苦労されてきた形跡、エネルギー、情熱、夢。

真の意味で途方に暮れてしまいました。
USMLE STEP1とTOEFLのことで頭がいっぱいになっている自分が本当にちっぽけな存在に思えました。
目先の目標達成のための努力(それすらも十分にできていないのに!)だけで満足していてはダメなんだと、はっと気づかされました。

4人目の先生は、「プロフェッショナル 仕事の流儀」 で取り組みを見させていただき感銘を受けた、憧れの移植外科医、加藤友朗先生でした。同じ学士編入学、アメリカ志向、外科医(志望)ということもあり、自分にとっては特別な存在でした。

番組、著書(下記)、そして今回の講演を踏まえ、
質問しにうかがい、回答をいただきました。

* 移植外科のトレーニングプログラムの詳細は?(どの臓器の症例が多いか)
     :主に肝と腎

* 小児患者さんの移植手術のための技術や非外科的管理の知識はどのように身につけられたのか?
     :余裕はなかなかない、できる人はほんの一握り。本人のやる気次第


どちらも聞けて良かったです。将来展望が一気に広がりました。
壁の高さを目に焼きつけました。


今回のような貴重な機会に巡り合えたのは、夏休みのはじめに学会の Webサイトにアンテナを張り巡らせたおかげでした。今後も新しいチャンスを求めていきたいと思います。


加藤先生の著書

移植病棟24時
加藤 友朗
集英社
2005-07





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