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小児科(小児腫瘍科)の分野で国際的な貢献ができる医師を目指しています。それらの研修のため、米国臨床留学の準備も進めています。

カテゴリ:課外活動 > >> 小児科

そらぷちキッズキャンプの仲間から頂いた案内をシェアしています。↓↓↓

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今年の12月13日(日)に、「風のかたち」という小児がんを題材としたドキュメンタリー映画の自主上映会を東京都足立区の綾瀬プルミエという会場で企画させていただいています!
 
この映画は小児がん経験者が参加する「スマートムンストンキャンプ」というキャンプの模様を10年間記録し、再生という言葉のシンボルとして彼らを描いている作品です。
 
僕自身が小児がん経験者ということもあり少しでもたくさんの人、中でも小児がん経験者と一番触れ合う機会が多くなるであろう学生さんに、経験者がどういった思いを抱いているかなどを知ってほしいと思い、今回の上映会を実行委員長として企画しました。
 
大人が¥1,200、高校生以下が¥800というチケット代ではありますが、興味を持ってくださった方、お知り合いが興味を持つかもしれないという方は是非お声掛けよろしくお願いします!
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<作品紹介>
「小児がんをわずらった子供たちによるサマーキャンプの様子を10年にわたり撮影したドキュメンタリー作品。患者たちを『悲劇の主人公』ではなく『再生のシンボル』として取り上げ、小児がんの正しい実態を伝えることを目標としている。合計600時間にも及ぶフィルムの中から、小児がんの患者や経験者などの生の声を収めた。」

http://miraippo.jimdo.com/イベント/  

この夏は、4か所の病院で、総診・救急・小児科のうちのいくつかを見学させていただきました。

どの病院にもカラーや魅力があり、「概ねどこで初期研修をさせていただけることになっても本望だな」と思えたので、ほっとしました。

大学の先輩や、学外セミナー・キャンプでお世話になった方々ともお会いできて、充実した日々になりました。


今回の見学で感じた具体的な魅力について振り返ってみました。

① 対話指導の文化
上の先生からアウトプットを要求される頻度が高い。「何を考える?」「他には?」「他には?」「どんな検査が必要?」「他には?」「◯◯のことは患者さんに聞いた?」「□□のカットオフは?」「△△分類でいうとどれになる?」「▽▽SCOREは何点?」…。

② コアレクチャー
「輸液」「鎮痛薬」「胸部X線の系統的読影」といった、ジェネラルなテーマの研修医向けレクチャーが日常的に行われる。発表者の質問に研修医が答えながら進行する。臨床試験のエビデンスも適宜引用され、数値で論理的に語られる。終了後も研修医が熱心に質問し、発表者が熱心に答える、という双方向性の熱意が見られる。

③ 自立性
(主に救急ローテの時に)一人で問診と身体所見をとって、鑑別や方針を考え、洗練されたオーラルプレゼンで指導医にコンサルし、質の高いディスカッション指導を受けている。必要に応じてグラム染色も自ら行っている。 

④ 主体性
「研修を済ますこと」ではなく「研修から学べること」を常に考えている。雑務に忙殺されても、その長短や意義を自分なりに考えて、積極的 ・能動的・主体的に取り組んでいる。

⑤ プロ意識
院内での研修医同士の会話が、常に医学や研修に関する内容、あるいはプロフェッショナリズムに逸しない内容。いかに研修を楽に済ますか?とか、学生気分を引きずったようなダレた態度を表出する話が出てこない。

⑥ 率先力とスピード感
何事も率先してきびきび事に当たる姿勢が徹底されている。近くの電話が鳴ったら例外なくすぐに取る(取らないとすぐさま叱責を受ける)。資料の印刷部数が足りないときは、最初に気づいた人が真っ先に追加印刷しに向かう。スタッフ同士のコミュニケーションも素早く、スムーズで無駄がなく、言葉遣いも洗練されている。

⑦ チーム医療

多職種で協力しながら、一人一人の患者さんを大切に診るために、病棟全体で具体的な取り組みがなされている(多職種カンファレンス、イベント、個別面談)。仲間への気遣いと感謝の言葉、スマイルが病棟全体にあふれている。依頼やコンサルのためではなく、お礼を言うためにPHSをかけているシーンも見られる。

⑧ 厳しいけれど
厳しい指導や叱責を受けても、レジデントは「キツいことを言われてやめたくなるときもあるけど、本当にやりがいのある、いいトレーニングを受けさせてもらっている」と口をそろえる。上の先生がレジデントにきつい口調でカルテの修正を命じることがあっても、修正が終わったら、レジデントに笑顔で「ありがとう」と伝えている。

⑨ 憧れの先生
  
ジュニア/シニア/チーフレジデント、指導医、それぞれの年代にロールモデルを見つけることができる。また、レジデントも、目標とする先輩方の背中を追って、生き生きと仕事に当たっている。

⑩ 感性
患者さんへの接し方や、『患者さんの心に寄り添える感性』のようなものを背中で示してくださる先生方や看護師さんの姿があり、心技体の "心" を学ぶことができる。


<星の王子さま>
見学終盤、小児科医としてあるべき姿勢を熱く示してくださった先生がいました。
「小児科医は、子どもの総合診療(断/治)だけできればいいというわけではない。成長と発達を時間軸にそって診てあげられないといけないし、社会(いじめ、abuse…)にも目を向けられないといけない。健診時の態度や、問診、診察の様子を何度か見れば、その小児科医の力量はすぐにわかる。」


「では、学生の今の間、どういう姿勢で取り組めばいいでしょうか?」
と尋ねると、次のようなアドバイスを下さいました。

「『星の王子さま』の著者が、『完璧が達成されるのは、何も加えるものがなくなった時ではなく、何も削るものがなくなった時である』と述べているように、将来的には "洗練" させていくということが求められる。そのために今は、なるべく沢山の知識を、整理された形で、しっかりと引き出しにしまわれた形で身につけていくことを意識するといいよ。コミュニケーションも、整理された豊富な知識あってこそ、洗練させられるものだから。」
 
示唆に富む言葉でした。この後、なんとなく「星の王子さま」が気になり、久々に読み直しました。やはり想像力や感性が研ぎ澄まされる物語で、「本当に大切なものは、目に見えない」という言葉が以前にも増して心に響きました。

一冊の小説と、その著者の言葉の一端から、医のアートとサイエンスの両面で大切な姿勢を学んだ気がしました。そのヒントを与えてくださった今回の先生との対話は、大変貴重な経験になりました。


<今後に向けて>
病院見学に対する当初の目標は、ある程度果たすことができました。
・自分の目で見て、先生方とお話して、研修の特色を知ること
・一つでも多くのことを学び、吸収すること
・今の自分に足りないもの、今後の課題を一つでも多く見出すこと

見通しも鮮明になりました。

☆ 今取り組むべきことを、①サイエンス、②アート、③医師になる前に人として、という3本柱で考え、それぞれを磨いていく

☆ その上で、① においては、USMLE Step1 高得点合格に向けて本腰を入れていく
(現在も Step2CK 対策をメインに進めていますが、来月から徐々に Step1 対策のウエイトを上げていきます)

米国小児血液腫瘍科の教授として、複数の臨床試験をリードされている母校OBが、今年も講演に来てくださいました。昨夏にも特別講演を聞かせていただき、秋に現地で病院見学を引き受けてくださった先生です。

<昨年の特別講演>
・米国での臨床研修について
・米国での小児がん臨床試験について
 http://jokamoto28.blog.jp/archives/40194905.html

<病院見学>
・米国小児科病院見学
 http://jokamoto28.blog.jp/archives/42023575.html
・鎌状赤血球症の専門外来
 http://jokamoto28.blog.jp/archives/42022192.html


<今年の特別講演>
① 小児 ALL(急性リンパ性白血病)の英語レクチャー
② アメリカの(小児)がん医療

質疑応答を含め、終始英語で行われました。
米国医学生・レジデント向け講義と同内容で、教科書的なものから最新の臨床試験、今後の課題まで、網羅的に構成されていました。

世界で通用する小児科医を目指して、英語プレゼンテーションの研鑽を積むにあたり、今回の教授のプレゼンテーションは最高のお手本ですし、貴重な情報もたくさん詰まっています。
そのため、引用文献情報なども含め、ひっきりなしにメモを取りました。

同様に英語面に関しても、米国で長年診療をされている日本人医師の話す英語なので、まさしく自分の目標点。気になった英語表現も片っ端からメモしたかったのですが、内容の理解とメモだけで精一杯でした。

レクチャーの中で、症例が2つ提示されました。どちらも ALL だということは察しがつきますが、提示された全ての病歴・身体所見・ラボデータに矛盾しない鑑別疾患を考えるのは困難でした。(ニコニコ(にやにや?)しながら ALL と答えておけばよかったのかも...)

1つ目の症例は、血小板著減が目に付いたので、その鑑別を思い浮かべました。ITP(特発性血小板減少性紫斑病)、TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)、Bernard-Soulier syndrome、aplastic anemia(再生不良性貧血)、Fanconi 貧血。なんとなく aplastic anemia を選んでしまい、「アプラスティック アヌィーミア」 と答えました。

するとまず、「アプラスティック??、エープラスティックのこと?」と訂正されました。(発音が間違っていました)
なおかつ先生の反応もいまひとつでした。そこでラボデータをよく見返してみると………
白血球数正常(_ _)、貧血もない(T_T)  どう考えても ITP がより適切な鑑別疾患。

英語も医学もままならない現状が露呈し、恥さらしになってしまいました。よりによって、自分の隣には、小児科をローテートした時に血小板減少の鑑別を熱血指導してくださった先生がいらっしゃったので、なおさら残念でした。

気持ちを切り替えて 2つ目の症例へ。内容は確か、数週前からの発熱、肝脾腫、血小板著減、白血球正常、Hb低値、LDH高値、尿酸高値など。今度こそ、ITP と答えました。根拠を聞き返されたので、それも答えました。すると「ITPでヘモグロビンって低下するんだっけ?」とつっこまれました。あ、確かに〜。溶血性貧血みたいな所見があるなぁ、と強く納得。のちの解説で、この症例では、ITPに自己免疫性溶血性貧血を合併した Evans' syndrome がより重要な鑑別疾患であるということを教えてもらいました。


《学習事項まとめ》
・ALL is now highly curable disease.(2000年代のスタディでは 90% 近くまで達する)
・必ずしも末梢血中の芽球は増えない(血算で白血球数正常のことも)
・ALL の鑑別では 2つ以上の cell line ↓↓ が鍵(v.s. ITP, TEC(transient erythroblastopenia of childhood)) 
・ITP+自己免疫性溶血性貧血 = Evans' syndrome(ALL との鑑別に注意)
・If ALL is suspected, don't ever give steroid.(確定診断のための検査所見をマスクするので)
・晩期合併症(long-term complications)への対応、Survivorship に米国は力を入れている


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ここ最近、臨床実習や臨床推論セミナーで積極性を前面に出そうと取り組み始めて、苦い思いをする機会が増えました。的外れな回答を繰り返してしまったり、超基本事項をど忘れして答えられなかったりして、夜に寝られなくなってしまうくらい悔しい思いをする日も出てきました。

でも、一生懸命取り組み続けることで、失敗を恥じる気持ちがすーっと消えていくような気もします。

発言回数 × 苦い失敗の回数 = 自分の成長
だと思い込んで、これからも前向きに取り組もうと思います。

☆ プレゼンターの問いかけに対し、積極的に発言する姿勢
☆ 質疑のときにしっかり質問する姿勢


僕が初期研修を希望しているいくつかの研修病院では、これらの姿勢が病院見学の時から重視(評価)されますし、将来希望する米国レジデンシー/フェローシップの環境下でも、身についていて当然の姿勢であることは明らか。

激務による疲労などの障壁がない学生のうちに、しっかり習慣づけを行っていきたいです。

昨日、キッズキャンプ(2015夏)の事前ミーティングのため、東京に出かけました。

昨年6月に思いがけずインターネット上で見つけた、都内がん専門病院の1日見学イベント案内。思い切って参加したことで、小児科の先生からキッズキャンプを紹介していただくことができました。いよいよ、その先生と来月のキャンプで再会します

現地研修やミーティングがあり、ボランティア初参加までに交通費が10万円近くかかりました。でも、かけがえのない仲間との出会いや、一生ものの経験が待っているので、浪費した感覚は全くありません。

学生のうちに経験しておきたいこと、奨学金を借りてでも果たすべきことはまだまだ沢山あります。

2〜4年生までは、
・その時々で自分にとって必要性が高く、効果的で、有意義な課外活動
・飛び込むか飛び込まないかで、今後の人生を大きく変えるに違いない課外活動
を模索し、チャンスがあれば貪欲に飛び込んできました。

「スペシャルな課外活動の案内を50人が聞いて、うち5人が興味を膨らませて自主的に情報を探ったり、参加を検討したりするものの、最終的に行動に踏み切るのは1人いるかどうか」というありがちな状況の中で、自分がその1人になることを常に目指してきました。(逆境に堪えつつ、多少の無謀なチャレンジを楽しんできました)

この方針は今後もずっと変わらないと思います。しかし、今年度だけは控えめモード。臨床実習が10ヶ月近くあり、長期休暇も半分近くは病院見学で埋まるので、自由に動ける日数が極端に少ないです。なので、日々の積み重ねがますます自分の将来を左右することになりそうです。

6年になると、また沢山の活動が待っています。悔いが残らないよう、8〜12万円/月の奨学金を借りて思いきり活動しようと心に決めています。
・USMLE Step1, Step2CK 受験:合格すれば、大学から受験料が支給される(?)
・TOEFL 頻回受験
・キッズキャンプ(冬、春、夏)
・病院見学(在米海軍病院含む)と就職活動
・ミネソタ大学臨床実習(学内募集):奨学金あり
・シカゴ小児科病院、MDアンダーソンがんセンター見学(個人)
(・オレゴン健康医科大学家庭医療科研修(JADECOM))
(・ニューヨーク市中病院見学(東京海上))
(・ハワイ大学エクスターンシップ(野口))

5年時
=4年時までの積み重ねを無駄にしないための1年
=6年時に向けての下積みの1年
と捉えて、今の単調な日々を乗り越えたいと思います!!

2015夏の3本柱
☆ 日々の積み重ねを充実させる
☆ 病院見学に全力で挑む
☆ キッズキャンプ活動に思いきり打ち込む

コロコロ変えながら迷い続けてきた、2つの進路プラン
(1)小児科→小児腫瘍科→血液腫瘍
(2)一般外科→小児外科→固形腫瘍

関連する科を一通りローテートし、判断がつきました。
小児科医として、小児腫瘍分野での貢献を目指すことを決心しました。

小児科医として歩んでいく利点として、以下を考えました。
① 闘病生活の長い期間を共にし、一人ひとりの患者さんに寄り添う医療ができること
② 固形腫瘍の患者さんも、周術期以外は小児科医が中心となって診るケースが多いこと
③ 腫瘍の種類を問わず、画期的な治療開発には化学・免疫療法からのアプローチが不可欠で、外科治療の範疇から外れること
④ ロールモデルの大多数が小児科の先生であること
⑤ 温かくサポートしてくださる先生方とのつながりが、日米の小児科領域でたくさん生まれたこと
⑥ 化学療法の実施に際して、感染症のバックグラウンドがより生かせること
⑦ 米国レジデンシー・フェローシップに挑む目的が明確で、ポジション獲得のチャンスにも比較的恵まれていること
⑧ 臨床研究・基礎研究との距離が近く、活動のチャンスを広げられること
⑨ スペシャリストでありながら、ジェネラリストでも居続けられること
⑩ 国際貢献活動のチャンスや幅も広がること


「何も分からない小さい子が、理由もなく予後不良のがんにかかり、辛い注射や抗がん剤治療を毎日のようにさせられた挙句、回復の見込みもなく亡くなる」といった、あまりにも可哀想な現実を食い止めなければ、と感じています。

今の医療で治せない小児がんの完治を実現させることによって、どれだけ患者さんの将来や社会の未来に恩恵をもたらせるかということも考えると、自ずと強い覚悟が生じます。

『全小児悪性腫瘍に対する根治療法の確立』という究極目標を見据えながら、今やるべきことを地道に続けていかなければいけない、と改めて誓いました。

都内病院にて、小児外科手術に関するセミナー(健康講座)に参加させていただきました。

3週で3度目の東京旅行になってしまった今回は、往復ともに夜行バスを利用。

早朝からのんびり、築地・お台場を散歩したり、カフェで読書にひたったりして、自分自身の内面を見つめ直しました。

セミナーは夜に1時間。小児外科手術の概要をわかりやすく学ぶことができました。
終了後は、小児外科のキャリアパスや固形がん治療の今後に関して、個人的にお話をうかがいました。


◎ キャリア
・小児科や産科への精通も重要。でも一般外科のトーレーニングは不可欠で最重要
・一般外科専門医をとることが第一。そのあと小児外科を専門的に学んでいく、という米国型システムに現在改革中
・トレーニングにはトータル10年かかる

◎ 固形がん治療
・一時期、スクリーニングによって早期発見が臨めるようになったものもあったが(神経芽腫)、治らない患者さんは減らなかった(したがってスクリーニングも中止された)
・化学療法においては、使える最大限度量を使っているのが現状で、残念ながら頭打ち状態
・治癒率の向上には、画期的な分子標的治療薬や免疫療法の進歩が必要

このほかにも、「そこが聞きたかった!」という部分のお話がいろいろ聞けました


課外活動の際は、興味ある分野のものに片っ端から飛びついたり、身近なものに何となく出てみるのではなく、『参加するかしないかで自分の人生を大きく変える可能性を秘めるもの』を見出してそこに全力投球できれば、といつも考えています。

今回もミラクルな課外活動となりました。

2月11日、聖路加国際大学にて公開シンポジウム「小児がん治療の現在」に参加させていただきました。帰省で東京を経由するタイミングで何気なくGoogle 検索し、素晴らしい機会に巡り会えました。


◼︎ がんと闘う"子どもの目" からみた入院という体験
・医療者にとっては当たり前に見えても、子どもたちにとって入院は怖い体験。急に家族や友達から離れ、なじみのない孤独な生活が始まり、慣れない環境で怖いことばかりが起きて、子どもらしい日常の生活が失われる
・病気のこと(なぜここで生活するのか、体の中で何が起こっているのか、闘う相手が何なのか、どのような闘いが待っているのか)を正しく伝えてあげることが大切。仲間(医療チームの人たち)のこともしっかり伝える(→ ジャニスというキャラクターを主人公にして、絵本のストーリーのような形で伝える。cf.) 『チャーリー・ブラウンなぜなんだい?― ―ともだちがおもい病気になったとき ―』(岩崎書店)英語版アニメが You Tube で視聴できます。3パートに区切られています。パート2で泣いてしまいます...)
・子どもたちにとっては、毎日繰り返される検査や処置が一番つらい。腰椎穿刺も年に10回以上行われたりする。だから、プレパレーション(後述)を通して、心理的な面で支えてあげることが大切
子どもにやさしい環境づくりも大切。「処置室の扉には何かわくわくさせる絵があったほうがいい」「薬品や白いシーツの処置台がすぐに目に留まると怖く感じるんじゃないかな」「可動式のライトは怖い顔に見えるんじゃないかな?」「やっぱり音楽が欲しいなー」といったアイデアが出る。IKEA で装飾品を買い揃えたことも
・子どもたちは、遊びがいっぱいある環境、プライバシーが保たれること、希望を聞いてもらえることを求めている

◼︎ プレパレーション
ぬいぐるみ(ベールちゃんとチャーリーくん)を用いて検査や処置のことを伝える。さらに、本人が実際に処置を体験してみることで心構えをつくる。ぬいぐるみに対して CVライン挿入、点滴、腰椎穿刺、心電図、脳波検査を自ら行って体験し、冷たい感覚、怖い感覚を想像する。MRI や CT の模型(ヒノキで作られ、いい香りがする)も用いられる。ゴミ箱や円座を用いて、ベットの上に模擬 MRI 装置を作って練習し、こわがらずに本番ができた2歳6ヶ月のスーパーボーイもいた
・子どもがこれから直面し体験する恐怖、心理的な混乱を緩和し、子どもがその子なりに向かい、乗り越える力を発揮できるよう支える。また、① 正しい情報を与える ② 情緒表現の機会 ③ 信頼関係の構築、という点でも大きな意義がある
・いつも「される」ことばかりの毎日を送る子どもたちが、遊びを通して、自ら「する」立場に変わることで、コントロール感を高められる
・ 子どもの「今」だけでなく、子どもの「将来」の力も支えたい
・ 医療者にとっては「たった数分」、でも本人にとっては「一生」
・チャイルドライフスペシャリスト(CLS)が重要な役割を果たす

◼︎ 子どもに真実を伝えるということ
・真実を伝えるための3つの心構え(先生の手書きメモ):
 ① うそをつかない、② わかるように、③ あとのことを考えて
・必要な3つの基盤:
 ① 丁寧に支えられる医療チーム、② 物事を深く考える親、③ 子どもの周囲の状況
・真実を伝えることの3つの意味:
 ① 困難に立ち向かっていく力、② 信頼関係の維持、③ 病気であるのは子ども自身
・造血幹細胞移植後の副作用のことも、ぬいぐるみを使ったフォトブックで伝える。「大変なことが起こるけど、ぜんぶ元どおりになるよ」

◼︎ 家族を支える
・家族は様々な問題を抱える:仕事のこと/家のこと/子どもや兄弟にどうやって病気のことを伝えるか/誰に相談するか
・他の患者家族とつながりをつくることができれば、相談相手ができ、居場所が生まれ、孤独感を軽減することができる
・『家族のためのティータイム』を月1回開催:親のニーズをくみとる/親同士の交流(ピアサポート)/育児支援/リラックスできる場の提供/知識提供/フリートーク/創作活動
・医療者と接点を持つことの少ない父親同士が集まる会も企画されている(なかなか人が集まらないという現状もあるが)
がんと闘う子の兄弟は、親御さんから十分に気にかけてもらえなくなり、孤独で辛い思いを抱えたり、病院に来るのを嫌がったりするようになる。きょうだいも支えてあげることが必要
・きょうだいが来院を楽しみにできるよう、きょうだいを主役にした取り組み、『きょうだいレンジャー』が企画され、①ミーティングへのきょうだいの参入、②きょうだいのための病院ツアー、③きょうだいだけのスペシャルイベント(来院ポイントサービス、ガチャガチャ景品、『ロビー de お・も・て・な・し』)が行われている!

◼︎ 小児がんにおけるチーム医療
・臨床心理士(小児心理士):PTSD、家族にも対応
・病院保育士
チャイルドライフスペシャリスト(CLS):子どもの人生のスペシャリスト。発達の評価とサポート、遊びの提供、プレパレーション、処置や検査のサポートを行う
・ソーシャルワーカー:学校生活面での支えも(e.g. 理解のない同級生にからかわれないように)
・チャプレン:スピリチュアルケアの専門家
・グリーフケア:あなぐまが亡くなる絵本を用いて(追記:『わすれられないおくりもの』(評論社):「長いトンネルのむこうに行くよ、さようなら アナグマより」という手紙を残して――心に残るストーリーです)
・栄養科:匂い感覚、味覚、食事へのこだわりの変化に対応
・院内学級
・イベントの企画(学童同士で行うもの、バーベキュー、ハロウィン)
・子ども医療支援室
・集学的治療を行うための多職種会議(毎週/30年前から行われている):シドニー・ファーバーの推し進めたトータルケアの概念
・学生ミーティング:学童が自主的に参加して行われる(2週に1回)
・外来フォローアップ:週1回の専門外来、内分泌のフォローアップ、知的発達のフォローアップ

真の心のケア、チーム医療のあり方を知り、強い感銘を受けました。
プレパレーションという取り組みには特に心を動かされました。



〜 その他、医学的事項 〜 
◼︎ 小児がんの疫学、治療成績
・全国で1年に2000-2500人が新たに小児がんに罹患する
・この数十年で予後がかなり改善されてきたが、1〜2割の予後不良の患者さんをどのように救っていくかということが大きな課題
脳腫瘍神経芽腫骨肉腫は依然として治りにくい
・神経芽腫の治療成績は欧米と比較して日本で低い
・米国では個別化医療の導入により、患者さんの予後が大きく改善されている
15〜39歳(AYA世代)のがん治療の最適化が遅れている(AYA : Adolescents and Young Adult)。臨床研究の数が極めて少ないこととの相関が証明されている
・AYA世代の急性リンパ性白血病(AYA-ALL)の患者さんに対して、成人型の治療を行うよりも小児型の治療を行う方が治療成績が良いという結果が報告されている

◼︎ 小児がんの特徴と症状
① 成人がんと比較してきわめて稀
② 未分化で急速に進行するものが多い
③ 化学療法に対する感受性が高い
④ 症状が非特異的で多岐にわたる

・同じ ALL でも患者さんごとに症状の現れ方が全く異なることもある
・症状が続く、あるいは通常の治療で改善しない、という経過から初めて小児がんが疑われるケースが多い
・(意外だが)診断までに要する時間は、多くの小児がんで予後に関連しない(Lancet Oncol., 2012; 13: e445-59)…約2万人のメタ解析
Oncological Emergency への対応は重要:頭蓋内圧亢進症、腫瘍崩壊症候群

◼︎ 日本の小児がん臨床試験
・これまで複数存在していた臨床試験グループが、JCCGというグループに一本化され、この春からついにスタートする
・病理診断は中央病理診断というシステムでまとめられている
・利益相反マネジメントが重要!

◼︎ 成人後のフォロー
・体力面、身体機能面、就労面で問題が生じる
・現在は職業訓練のサポートも行われている
・障害者認定はなかなか得られない現状がある
晩期合併症(Late effect):成長発達、内分泌、低身長、骨筋肉機能、皮膚脱毛、肝臓…
・成人移行医療:①診断・治療 → ②寛解持続 → ③ヘルスケア

◼︎ 新しい小児がんの移植治療
キメラ抗原受容体導入T細胞(Chimeric Antigen Receptor: CAR)
・CD19 に対する CAR 遺伝子を患者さんのTリンパ球に導入して作製
・特異的な抗腫瘍効果を発揮しつつ、移植関連毒性を抑えられる
・米国ではすでに行われている。日本でも近い将来試みられる
② 患者由来 Tリンパ球から作製した iPS 細胞
・免疫記憶を有する
・細胞の耐久性に優れ、がん細胞との消耗戦に有利
③ キメラ抗原受容体遺伝子改変NK細胞

都内のがん専門病院で行われた1日見学会に参加しました。

もともとがん医療に興味があり、後期研修先として今回の専門病院を志望する可能性も考えてきました。そのため、医学生のうちからセミナーや見学会のチャンスを逃さないようにしたいと思い、病院のサイトをブックマーク登録してありました。今回の見学会も、6月中旬に何気なくブックマークをチェックしたことで発見できました。

当日は希望通り、小児腫瘍科と緩和医療科を回ることができました。 
個別で先生の下に付いて各科の見学をさせていただいたあと、病院全体の説明を4人の先生からお聞きしました。

夕方には懇親会もあり、築地市場や浜の離宮、レインボーブリッジ、フジテレビを臨む病院内展望レストランでビュッフェ*\(^o^)/*  この時にも、各科の先生、そして偶然いらっしゃった新潟大出身のレジデントとみっちりお話するチャンスが得られました。

専門病院のため初期研修プログラムはなく、見学者も研修医(と薬学部6年生)の方がほとんどでしたが、医学生として行く意義も大有りだと思いました。


<小児腫瘍科>
・子ども達を支えるための施設環境づくり、教育、イベント内容が印象的でした。小中学校の先生が来られて学習を支援している様子も見学させてもらいました。別れ際、笑顔で手を振ると、子ども達も笑顔で手を振ってくれました。
・先生のご経歴と今後の展望を聞かせていただきました。成人の他のがんに用いられる薬で、いま治せない小児がんの患者さんを治療できるようにしたい、という先生の思いを聞かせていただきました。
・難病とたたかう子どもたちをサポートする「そらぷち」という北海道のキッズキャンプを紹介してもらいました。サポーターとして力になりたいです。
・来年にまたじっくり見学させてほしい旨をお伝えし、先生から名刺をいただきました。


<緩和医療科>
・先生が患者さんの訴えに傾聴される姿勢、そしてその過程で具体的にどのようにお声かけされていたかを学ぶことができました。
・カンファレンスでは、医療者同士が互いを思いやり、支え合っていた雰囲気が魅力的でした。「自分たちにはできないこともあるけれども、患者さんのためにプロとしての仕事を全うしていこう」というのが共通の目標となっていました。その目標を互いにストレートに語りかけ、勇気づけあっていた様子が今でも忘れられません。プロフェッショナルが結集して形作られるチーム医療の絆に強い魅力を感じました。


<新潟大卒の後期レジデントとのお話>
・先生は呼吸器領域に興味を持たれており、僕も大学の授業で呼吸器に興味を抱いていたので、夢中でお話をお聞きしました。腫瘍と感染症が密接に関連する呼吸器がん、肝臓がん、血液腫瘍の分野に改めて興味を感じました。
・がん専門病院での1年目ローテーションと、それ以前のキャリアでのローテーションとの違いに関して、具体的にお聞きできました。今の専門病院には、優れた腫瘍総合医になるための包括的なプログラムがあることを教えていただきました。
・それた話題もなく、腫瘍医としてのお話をずっと熱く語って下さり、「将来自分も同じようなことができる先輩になりたい」と強い憧れを抱きました。お会いできてとても嬉しかったです。


今夜は東京で一泊し、明日午後から熱海の旅館で一泊二日の緩和ケアセミナーに参加します。日本緩和医療学会企画のセミナーです。

午前は東海道在来線のグリーン席(+780円)で、少し贅沢な電車の旅を楽しみたいと思います。
 

7月30日、31日に行われた特別講演。

<1日目:米国での臨床研修について>
先生は米国で長年お仕事をされながらも、日本の医療にも深く精通されていて、意見を沢山主張されていたお姿がとても印象的でした。見習わないと…。

◎ 小児がんのフェローシップ
 - レジデンシーを終えた後の専門研修
 - 先生のところでは毎年3人募集
 - 倍率は高く、10倍を下回らない
 - フェローシップもマッチングシステムを採用
 - 1年目は臨床、残り2年は Scholarly activity(大体は Bench or Clinical research)
 - 3年間にプラス1年して、オプションで脳腫瘍に取り組むなども可能
 - 仕事に制限がある。例えば、化学療法のオーダーは正式には一人で書けない。アテンディングがサイン(アテンディングの責任)

◎ 専門医試験
 - 7年ごとに更新(Recertifying the board)
 - テストセンターにてコンピューター試験
 - 落ちる人もいて、みな必死に勉強
 - インターネットの講義も受ける

◎ 仕事の細分化、専門化
 - 点滴専門ナース、採血専門スタッフがいる(レジデントのスキルアップの弊害にもなるが)
 - 「楽。はっきり言って私はこのシステムが好き」

◎ その他
 - シニアレジデントには下を指導するスキルが必須 
 - 米国の医学生は日本のレジデントと同等のレベル(点滴やカルテ記載も行う)
 - 米国は実力主義と言われるが、それでも実際には、政治力の方がよっぽど大事
 - 統計学・臨床疫学の知識を若いうちに身につけること!知識がないとペーパーのレビューもできない。安くはないが、John's Hopkins のネット講座は◎
 - 米国にはデータ入力等を行う専門のスタッフ(CRA: データマネージャー)がいて、医師がデータを入力する必要がない。日本で臨床研究が遅れがちな要因の一つはシステム面
 - ラストメッセージ
  ① 語学力
  ② リーダーに
  ③ まずやってみる



<2日目:米国での小児がん臨床試験について>
医師向けでしたが、臨床研究にも興味を抱いていたので出席してみました。この講演では、米国での小児がん臨床試験のシステムを学ぶことができました。日本ではなかなか学べるチャンスがないので、出席して大正解でした。臨床試験に対するビジョンが大きくひらけました。

本気で臨床研究や臨床試験に従事し、医学に貢献するならば、やはり臨床留学して、米国で臨床や研究に携わっていくべきだな、という思いもさらに高まりました。

◎ COG (Children's Oncology Group)
 - 小児がんの臨床試験を行う大きな組織
 - NCI (National Cancer Institute) 's Clinical Trial Cooperative Group の1つ
 - CCG (Children Cancer Group)、POG (Pediatric Oncology Groups) 、NWTS (National Wilms Tumor Study) が一緒になって、15年前にできた
 - 米国に約200、カナダに17の施設がある。ヨーロッパにも存在
 - 米国の小児腫瘍患者のほとんど全てがCOGの施設で診察を受けている!!!
 - CCRN (the Children's Cancer Research Network) というプロトコールに従う。新しい Every Child Protocol は Bio-banking も目的としている
 - メンバーは医師のみではない。Hemato-oncologist は1/5くらい

◎ 新しい薬の開発に必要な4つの核
 ・FDA(日本でいうPMDA:医薬品医療機器総合機構)
 ・NCI
 ・Industry(製薬会社)
 ・Investigation/ Academia(※)

  ※ 重要な立ち位置を占めるもの
 ・IRB (Institutional Review Board) 
 ・CRA (Clinical Research Associate)…データ入力
 ・Research Nurse
 ・Contract Office  

◎ TACL (Therapeutic Advances in Childhood Leukemia & Lymphoma)
 - 2005年結成、徐々に登録数↑
 - Phase 1, 2 は TACL が行い、寛解率を評価。Phase 3 以降は COG が担当し、生存率などを評価していく。TACL の存在により、コストパフォーマンス◎
 - TACL は COG よりもさらに製薬会社と密接に連携。製薬会社との連携なしには臨床試験は成り立たない。「日本はちょっと心配」
 - ハイリスク ALL に対する JAK inhibitors の開発

昨年春、イリノイ大学での英語研修の一貫として、シカゴ日帰りツアーに参加しました。博物館や市内を廻ったあと、シカゴピザ(タルトみたいに分厚くチーズたっぷり)を堪能し、他国の留学生たちと交流。

その帰り際、とても奇麗な小児科病院を見つけていたのですが、この度、そちらの病院にお勤めされている日本人女性の小児専門医の先生が新潟に講演に来られました。なんと、新潟大をご卒業された先生!
講演中に「いつでも見学ウェルカムですので、是非来て下さい」とうかがったので、終了後すぐに手続きなどを確認させていただきました。数日間であればビザも不要とのことで、病院見学が叶いそうです。


姉妹提携校での米国臨床実習から戻られたばかりの6年生(実習前にSTEP1に合格されている先輩)ともこの講演会で居合わせ、後でお話する機会が得られました。前々からうかがいたかったことについて詳しくお聞きすることができました。


定期試験ラッシュの最終日でしたが、めげずに講演に参加したおかげで、チャンスを次に繋げられました。

この日も、企画して下さった先生方、そして自らの運命に対して、感謝感謝の一日でした。

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