2013年10月4日

学内の総合診療・地域医療学の先生が開いて下さった特別授業に参加しました。
テーマは災害医療。
参加者は、歯学科1、口腔生命福祉学科4、医学科2、看護学科3の10人で、将来 DMATを2チーム結成できそうな、多彩なメンバー構成でした。


先生は新潟中越地震、中越沖地震で災害医療に携われ、東日本大震災時にも福島からの透析患者さんの受け入れのために尽力された方。今回のセミナーでは、阪神淡路大震災を含めた4つの震災を振り返りながら、災害医療のエッセンスを集中的に教わりました。

特に重要だと感じたことが2点。

☆災害医療における多職種連携の重要性
(災害医療コーディネーター、歯科衛生士、保健師、栄養士、社会福祉士など)

☆慢性期の内科的医療の重要性
(血圧測定や保健所的医療活動を積極的に行うべき)

例)トイレは汚いし寒いし行きたくない⇒水分を摂らない⇒肺塞栓のリスク↑
 ⇒ 水分を摂るよう保健指導
例)口腔内の衛生状態の悪化⇒肺炎のリスク↑
 ⇒ 歯科衛生士による指導


本当に被災地の方々のことを第一に考え、中立的な立場で災害医療を見つめ、より良い方向に導こうと取り組む先生の姿勢に、頭が上がりません。

僕は震災1ヶ月後の2011年4月に、石巻でローラー作戦という活動に参加しました。それがいかに貴重な経験だったか、そしていかに自分がそこから多くを学んでいなかったかということを自覚しました。チャンスがあれば、また現地に赴いて災害医療について学び考える機会を持つべきだと思いました。

がん医療や外科に興味が傾いていて、僕は専門志向なのかもしれませんが、少なくともジェネラリストとしての土台を築くプロセスは必ず経験します。一日本人医師として、災害時・震災時に最善が尽くせるよう準備しておくことも将来の使命の一つだと感じます。