A Little Bit Awesome

小児科(小児腫瘍科)の分野で国際的な貢献ができる医師を目指しています。それらの研修のため、米国臨床留学の準備も進めています。

カテゴリ:課外活動 > >> 米国研究実習(4年)

<帰国>
小児科病院見学を終え、教授とお別れしたあと、11階のお土産ショップに入りました。Last Christmas のメロディが耳に入ったとき、いつのまにか冬が目前になっていたことに驚くと同時に、米国でのすべてのスケジュールを終了したことに気がついて、解放感がこみ上げてきました。

しかし、翌日にシカゴから ANA NH011便 に乗り込んだときには、2ヶ月前に想像したのとは全く異なる自分がいました。反省、未練、課題、希望、使命……あまりにも多くのものを抱え、機内BGMを聞いても安堵感が全く芽生えない自分でした。

帰国し、成田空港で飛行機が停止した時には、これから自分が向かう先のこと、これから自分がなすべきことに重圧を感じ、数分間席を立てずに金縛りのような感覚に陥りました。

その後、新潟のマンションに無事に戻って、ようやくほっとすることができました。


<発表会>
帰国した翌日に研究実習のポスター発表を行いました。

夏休みの準備でお世話になった歯学部細菌学教室の先生方やそこで自主研究されている歯学部の学生、チャンスをくださった小児科教授、そしてこの日の夕方に特別講演をしてくださった講師(サンディエゴから来られた母校OB)が見に来てくださいました。鋭い指摘もたくさんいただいて、想定外の収穫がたくさん得られました。

発表会のそのほかの来客は、主に医学科3年生。来年のサンディエゴでの研究実習に興味を持っている3年生は、おそらく全員聞きに来てくれました。一人一人としっかりお話する時間が取れ、経験したことやお世話になったことを伝えることができて、ひとまずほっとしました。


<キャリアプラン>
この2ヶ月間、日米の小児科医のメンターとたくさん出会うチャンスに恵まれ、米国小児科の研究・臨床現場でお世話になりました。この経験を直接将来に生かしたい、頂いたご恩を直接返したい、という気持ちは揺るぎないものになりました。

帰国する時点で、米国臨床留学を本気で目指すことは確定していましたが、帰国翌日の とある出来事がきっかけとなり、小児科医を目指すキャリアプランも固まりました。


格段にグレードアップできた新目標に向かって、これからも一歩ずつ階段を上っていきたいと思います。

わずか2日間の病院見学でしたが、学び得たものは計り知れませんでした。

◼︎ Professionalism & Interpersonal Skills
レジデント(初期研修医)、フェロー(後期研修医)、アテンディング(指導医)、教授と過ごし、肌で感じた現状の自分とのギャップにはショックを覚えました。全米トップ10にランクする小児病院の研修プログラムに抜擢される医師がどういったスキルを兼ね備えているかを身をもって学びました。教授も「ここのスタッフは本当にプロフェッショナル。皆素晴らしい先生たちばかり」と強く同意されていました。2日目の Leukemia (白血病) 外来では、ALL(急性リンパ性白血病)に罹ったダウン症患者さんのご家族二組をジョイントして、互いにつながりがもてるよう取り計らう教授の姿勢に、心が温まりました。Sickle Cell (鎌状赤血球症)外来では、日本でできないアメリカならではの貴重な見学ができました。これらの外来診察の際、2年目のレジデントにマンツーマンでお世話になりました。彼女は、近い将来は現在の科に残ってフェローシップに進みたいようで、すでに出願も終え、面接を控えているとのことでした(マッチング倍率は10倍を下回らないそうです)。つまり彼女はちょうど本命の科で自分をアピールする勝負期間の真っ只中にいた、ということになります。そのようなシチュエーションで、最高のプロフェッショナリズムを発揮して、最高の仕事を手がける姿を拝見できたのは、僕にとって本当に幸運な経験でした。

 
◼︎ System
レジデントは例えば外来診察では、患者さんと完璧なコミュニケーションを心がけながら網羅的に問診と身体所見をとって、頭の中で的確にケアプランを立て、オフィスに戻るとすぐに指導医に報告してディスカッションをする、ということを徹底的に繰り返すなかで、臨床スキルを最大限に磨くことができるように思いました。また、2年目にしてレジデントが医師としてすでに独り立ちできていることもまぎれもない事実でした。アテンディングは経験やデータに基づいた膨大な知識でレジデントの仕事を完璧にフォローし、熱意あふれる指導をされていました。各々の医師がそれぞれの立場ごとに最も重要な仕事に専念できるシステム、常に上の先生から質の高い指導を受けられるシステム、また常に周囲からの評価にさらされる中で自分が磨かれるシステム。国際的に優れた臨床医を目指すための成長の場所として、この上なく魅力的な研修システムがアメリカに存在することを確信しました。

 
◼︎ Conference 
22階のカンファレンスルームに集っていたのはアクティブな医師ばかり(50人以上。基本的にレジデントは仕事が無い限り参加するのが当たり前のよう)でした。発言力、ディスカッション力には目を見張るものがありました。アメリカの医師はほとんどがハリソンを読む、2周3周読む医師もざらにいる、指導医の中にはハリソンの編集者もいたりする、医学生でさえ UpToDate を当たり前のように活用している、といったお話は日本で伺っていましたが、確かに、カンファレンスにいらっしゃった先生たちも皆が「生きたハリソン(小児科なのでネルソン?)」のようでした。全身を診られる小児科医がもつべき医学知識体系をレジデントの時点で頭の中に完成させているように見受けられました。自分も将来、このような先生たちが集うアカデミックな環境に身を置いて知識を高めていきたいと感じました。また、カンファレンスでの建設的討論に積極的に貢献して、患者さんへの医療に還元することが、USMLE で知識を身につける最終目標の一つであるべきだという考えも強化されました。

 
◼︎ English & Communication
現状の英語能力・コミュニケーション能力では全く歯が立たないことを知りました。アメリカの臨床の現場では、同僚、コメディカル、先輩、後輩からつねに評価を受けるシステムがあり、その中にコミュニケーション能力を評価される項目(その内容もさらに3項目に細分化)がある、と聞きましたが、まさにその評価の重みを実体験しました。 英語がままならないと、患者さんとのコミュニケーション以前に、コワーカーとのコミュニケーションにおいて致命的で、信頼も評価も得られない場だとすぐにわかりました。見学中も、英語をうまく話せない自分が表に出れば出ていくほど信頼が失われていく感覚に見舞われましたし、だからと言って大人しくしていると、すぐさまコミュニケーションに欠陥のあるスタッフだとみなされてしまうことも容易に想像がつきました。今回の2年目レジデントはネイティブの中でも特に言葉遣いや表現が巧みな印象を受けましたし、声もとても綺麗で明瞭で、話運びや機転の利かせ方も本当に上手でした。Spanish 訛りの患者家族の英語もばっちり聞き取っていましたし(僕は全く聞き取れず、入力されていくカルテで内容を理解していました)、さらには、英語が話せない患者家族との日常会話を全てスペイン語で行っていました(問診の際はオンデマンドのテレビ電話同時通訳を利用していましたが)。これには大きな衝撃を受けました。

 
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・漠然とした憧れでしかなかった米国での臨床研修は、いまや本物の目標点に変わりました。その目標点に立つ未来の自分を全く想像することができないのは辛いことですが、今回見出した「将来こうありたいと思う自分」を常にイメージしながら、英語学習も、臨床実習も、USMLE対策も頑張り続けていける、高いモチベーションを得ることができました。

・2年目レジデント、アテンディングの輝いていた姿は、今後も心の中に目標そのものとして立ち続けると思います。米国で臨床研修を受けたいという夢はもう一生捨てられないものとなりました。

・どれだけ頑張っても現地の医師と肩を並べられないものがあるのは仕方がないですが、それをカバーできるだけの知識、技術、スキル、経験、人間性、日本人らしさを磨いて、優れたレジデンシー/フェローシッププログラムにマッチするにふさわしい医師、そのプログラムに必要とされる医師に成長して、いつかかならず米国臨床留学を実現させたいです。

シカゴ小児科病院 見学2日目
・午前:ALL/AML(急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病) 外来
・昼:カンファレンス
・午後:Sickle Cell Disease(鎌状赤血球症、SCD)外来

SCD は人種間で有病率に大きな差があり、日本には少ない遺伝疾患。米国ならではの見学ができました。

ヌーンカンファレンスを終えてオフィスに戻ると、ホワイトボードに10人くらいの患者さんのリストが表記されており、数名の医師が分担して診察していました。

日本のように患者さんを診察室に呼び入れるのではなく、診察室(個室)で待機している患者さんの準備が整い次第、ドクターの方が診察室に入っていくのが米国のスタイル。

入退室時の手洗い、身体診察時の聴診器の消毒は必ず行われていました(Step2CS も同様)。

ケアプランが1枚にまとめられた用紙をアテンディング(指導医)から渡されると、レジデントはさっとそれに目を通し、診察室へ向かいました。その診察の様子を見学させていただいた後は、アテンディングに付かせていただいて、さらに見学を続けました。

やはり、African American の患者さんが多かったです。
診察中は終始、医学知識と診察現場がつながり、なんとも言えない不思議な感覚でした。

レジデントは、手、足、胸の痛み、発作の有無を必ず聞いていました。
学校名、学校での成績、学校の欠席日数、好きな科目、趣味、家族歴、通院方法、なども必ず聞いていました。
 
Take home message
・ painful erection : 小さい子に多い
・ HIC (Hepatic Iron Content) >15 → 心臓や肝臓に障害が出る
・ SSとSC(milder form):5歳では前者の患者さんにはペニシリンが必要。逆に後者では推奨されない。By ガイドライン
 
 
フロアには 50 室の infusion center もあり、午後には血液系疾患を持つ多くの患者さんが化学療法や輸血治療を受けていました。入院せずに外来でこれらの治療を行うシステムは、①患者さんの精神状態、②コストの削減、という点でメリットがあるということを教授から教えていただきました。

見学の最後には、3人で同時に覗ける顕微鏡を使って、血液サンプルの所見やチェックする際のポイントなどをアテンディングがレジデント(と僕)に説明してくださいました。 「血液腫瘍科でフェローシップ受けるんだよね?それなら知っておくといいよ」という指導もありました。
 
アテンディングは患者さんとそのご家族を明るく元気にさせる、魔法使いのようなコミュニケーションスキルを発揮されていました。「自分が子供の頃にこういう先生に診てもらえたらとても嬉しかった」「将来自分の子供が病気にかかったらこの先生に診てもらいたい」「このようなアテンディングの下で臨床医としてのスキルを学ぶ機会が欲しい」と思いました。

オフィスの机には、アテンディングが患者さんからもらったプレゼント(お菓子、お手紙、写真データの入った?CD-Rom)がたくさん置いてありました 

プレゼンテーション
貴重な経験をさせてもらえる、幸運な15分。発表前は緊張するどころか、少しワクワクしていました。とはいえ、英語で研究発表するのは初めて。発表中は思ったよりも精神的な余裕が保てませんでした。発表者モード画面上のスクリプトに頼りながら、130%くらいの緊張感で、なんとか話すべきことは話しきれましたが、"What's next ?" のスライドで討論が盛り上がってしまって、結局 Acknowledgement は発表せずに終わってしまいました。。

幸いにも、発表者(自分)のポジションが縦長ミーティングルームの一番後ろだったので、アイコンタクトやジェスチャーが無くても大きな問題はなさそうでしたし、発表後の討論時も一番前にいる教授がたくさんしゃべって下さって、挫折するような出来事はとうとうありませんでした。今後乗り越えていかないといけない壁たちにぶち当たることなく、安全に下見だけ遂行したような結末になりました。

"What's next ?" のスライドには今後行うべき課題を11個あげていました。どれも大事な実験ばかりで、しっかり続けていけば、ワクチン開発にむけて着実に一歩前進すると思いますし、この仕事を世界トップ級に魅力的なメンターたちの下でもっと長い期間続けたかったな…というのが最大の未練。
(医学生の研究留学奨学金プログラムのようなものが見つかれば、人生計画をがらりと変えると思います。 )

発表後は何人かのラボメンバーに「とてもいい発表だったよ」と言ってもらえました。その度に「自分もそんな温かいねぎらいの言葉を沢山かけられる先輩になりたい」と誓ったものでした。
しかし、想定外に緊張してしまった発表中の自分を思い出すと、とたんに恥ずかしくなってしまい、ラボに居づらくなってしまったので、図書館に逃げてポスター作りに没頭しました。

自分の発表を録音したので、いつかの機会に、懐かしさに浸りながら再生できる日がこればいいなと思います。iPhone の録音の設定をしながら発表パソコンのところまで移動したので、再生したら最初に聞こえてくるのは、"Junichi is gonna give his presentation with iPhone6?" という教授のジョークだと思います。


忘れないうちに
1ヶ月半を通して当たり前にこなせるようになってきたことや精通してきたこと(生活、資源、システム、ルール、手技に関すること)をこまめに記録することにしました。
将来必ずアメリカで、リサーチフェローやクリニカルフェローという立場でまた研究に取り組みたいので、その時に活かしたいです。



最後の最後まで…
金曜
・教授と最後のミーティング
教授からクリニカルフェローシップに関するミラクルな一言をいただき、胸の中に宝物として大切にしまいました。一生忘れられない言葉でした。夢を叶えられるよう、本気で頑張りたいです。
 
・教授、指導者とランチ(Bason barger)
 近くの Rock Bottom という店で。指導者の方からプレゼントやメッセージカードもいただきました:)

・小児集中治療専門医の先生とコーヒーブレイク
後でノート1ページにぎっしり書き出すほど沢山、勉強になるお話を聞かせていただきました。
 
・糖鎖解析の先生にプロトコールと新しいサンプルを提供し、お別れの挨拶
 
・指導者やラボメンバーのご家族たちとディナー(日本人の経営する本格的な焼き鳥屋、クレープ屋)
 
・指導者に家まで送っていただいて、悲しかったですが、お別れ

土曜
・先週生まれたばかりの赤ちゃんにご挨拶

・Gregと5mileランニング


・深夜にGregとメキシカンレストランへ。最高のツーショット写真を撮って、Greg ともお別れ

日曜
・小児集中治療専門医の先生に空港まで送迎していただきました(バスだと2回乗り換えて1時間半かかる道のりを、快速15分で!)
奥さまにおにぎりなどを用意していただいていました。とても美味しかったです。


昨春の研究室見学の時から実習の最後の最後まで、数え切れないほど多くの方々から到底感謝してもしきれないほど温かいご恩をいただいてしまい、感謝の言葉もうまく出てこず、まともにお別れの挨拶をできずに終わってしまった方々も大勢いて、こんなに未練の残る実習になるとは思いませんでした!

ご恩を返せるよう成長し続けていくことが、自分自身の使命だと改めて誓い直しました。
教授や指導者と交わした2020年(初期研修3年のあと)にアメリカに戻ってきます」という約束を果たせるよう、 帰国後はまた1日1日頑張っていきたいです。


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今日(日曜)は、最高気温23℃のサンディエゴから、最高気温-5℃のシカゴに大移動。(追記:記録に迫る大寒波だったそうです)
ソルトレークシティー経由で二段階右折。2便ともに、隣りの席に赤ちゃんがいて、スマイルを沢山もらえてラッキーでした。 

いよいよ明日から2日間、小児科病院の見学。
初めての経験なので不安も大きいですが、自分でお願いして得たチャンスなので、頑張りたいと思います。

斬新な組み合わせ
月曜のラボミーティング発表は、乳がん、骨粗鬆症、脂質異常症の治療薬(やそのターゲットシグナル経路)と、先天免疫系活性化との関連について。アイデアの斬新さに驚かされました。活性化経路をいちから調べて明らかにしていく研究プロセスに触れて、はじめて薬理学に興味が持てた気がしました。
 

半袖+サングラス


11月に入ったというのに、今週も日中は半袖でないとやっていけないくらい暑い日が続きました。日差しの強さも相変わらずで、サングラスがないと困るほど。
左の建物は医学部棟。昼休みには白衣の上からリュックを背負った医学生がたむろします。この日は何かイベントがあり、アウトサイドでビュッフェパーティが行われていました。今週はノーベル賞受賞者の講演会(サンガーシンポジウム)があったそうなので、それだったのかもしれません。右側の建物は Biomedical Research Faculty。ここで実習を続けてきました。


指導者の外部講演
水曜は指導者の外部講演を聞きに海辺のホールへ行きました。17:30スタートでしたが、僕も指導者も17時頃まで実験して同時出発。指導者の奥さんが運転するトヨタの新車に一緒に乗せて連れて行ってもらいました。
駐車場から見えたサンセットは本当にきれいでした。



面白いことに、このセミナーは開始時間になってもおかまいなく予算についての話し合いが続き、そのうちにピザが届き、懇親会からスタートしてしまいました。



指導者の講演内容は、Cell Host & Microbe(Cell Press の論文の中で特にインパクトのあるものが厳選された分野別シリーズの一つ)に First Author として発表されている論文に基づくもの。全てがお手本そのもので、何度も何度も読み込んできましたが、発表を聞くとさらに理解が深まり、新しい疑問も湧いてきました。

帰りも指導者が家まで車で送ってくださいました。


神秘的
この水曜の特別講演会は2本立てで、もう一方の演者は、神秘的な、時にマニアックな微生物顕微画像を次から次へと紹介し、Microbiology の魅力を存分に語ってくださいました。おもしろい話題もたくさん。
「1秒に自分の体長の200倍の距離を移動する細菌がいるのだが、それを人間に換算すると毎秒300m泳ぐ換算になる」
「ギリシャの領土に匹敵する細菌コロニーについて発表された論文があったのだが、この領土はシロナガスクジラ200万頭が占める面積である(なお、シロナガスクジラ1頭 = ゾウ20頭)」
想像すると笑ってしまいます。

名前当てゲーム
今週、ラボメンバーの一人が無事にご出産されました。それに先立ち、教授が名前当てゲームを企画。各自予想ネームを教授にメールで送り、そのリストが匿名でご本人に伝えられて、ご本人の一番気に入った(あるいは的中した)名前を予想したメンバーがランチに招待される、という愉快なもの。僕はその方の飼い猫の名前 mochi に -a を付けて、mochia で送りました。結果、1st place ではありませんでしたが、Honorable awesomeness awards という賞をいただきました。


研究留学されている先生(小児集中治療専門医)のご家族と食事 
土曜の正午に大学で待ち合わせ、近くの公園で誕生日パーティに参加していた小さなお子さん二人と奥さんをピックアップ後、レストランのテラスで5人で昼食をとりました。24時間ぶりの食事(前夜は発表スライド作りに没頭、朝は実験結果のデータ処理に没頭)だということを差し引いても、最高に美味しいアボカドサンドイッチでした。
海外で家族と過ごす幸せな休日のシーンを共有させていただいた思い出は、これからもずっと心に刻まれると思います。「辛い日々ばかりで、今日みたいな時間は本当にめったにないよ」と先生はおっしゃっていましたが、それでも自分もいつかその先生のような生活をアメリカ(サンディエゴに限らず)でできればいいな、と本気で思えました。その時までには、将来のキャリア展望ばかりに縛られない、もっと広い視野で物事を考えられる医師に成長していたい、という新たな目標も見えてきました。
いつかアメリカで、臨床の場で、先生からご指導いただける日が来ればいいなと思います。


2度目の Julian
日曜は隣の研究室の日本人の方に再度 Julian に連れて行ってもらいました。途中何度か停まって写真撮影。

馬を連れてきての乗馬ツアー(?)シーン


湖のほとりのキャンプ場

砂漠を一望

帰り道もいい景色。

左手では牛が放し飼いに(写真では見えづらいですが)

印象的な岩山

Julian では Sugar-free アップルパイを食べ、雑貨屋を思う存分まわりました。ラボの方へのお礼のホールアップルパイ2個と、指導者の方々へのお土産も購入できました。

温かいアップルパイ+冷たいアイス

街並み




プレゼンの準備
Julian から大学に戻ると、指摘・修正コメント入りの ppt ファイルが指導者からメールで届いていました。自分なりに100%に近いスライドを準備できたつもりだったのですが、コメント入りスライドファイルを開くと、待っていたのは要修正のオンパレード。あいまいな点を一つも見逃さない、すごくハードルの高い修正コメントを沢山いただいたので(週末にもかかわらず!)、何としても完璧なスライドに仕上げて期待に応えようと、夕方16時ごろから0時半ごろまでぶっ続けで改良に取り組みました。20時頃には、指導者が翌日の実験準備に来られ、その時にも直接、修正のアシストや質問への回答に時間を割いてくださいました(日曜の夜にもかかわらず!)。何と言ってお礼をすればいいか分からない、本当に温かいサポートでした。
 
必死にスライドと原稿の修正に取り組んだこの日曜夜は、自分にとって本当に貴重な成長の機会になった気がします。教授に半ば強引にお願いしてしまった感がありましたが、プレゼンの機会を設けて本当に良かったです。

いよいよ月曜朝に発表です。

ラボミーティング
教授が朝食(果物、ベーグル、パンケーキ、クッキー)を準備してくださる、毎週月曜朝のラボミーティング。今週の発表者は、臨床:研究=4:1で契約してお仕事をされている感染症専門医でした。最初のスライドに対して教授が「6年間同じ題名だね」と突っ込んで、一同爆笑して発表がスタート。
内容はMRSA(マーサ)治療薬の組み合わせ相乗効果について。第五世代セフェムや抗菌ペプチドの誘導体も次から次へと出てきて、世界最先端を突っ走っているといっても過言でないような白熱した議論を聞くことができました。


特別講演
ピザのいただけるセミナー。テーマは Cystinosis(シスチン症)に対する幹細胞移植治療について。全身緑色発光マウスや、緑・赤色蛍光タンパク質を駆使した研究手法で、イメージング画像が3次元構築されて、その立体画像の中でのタンパク質の細胞間移動を可視化した動画が紹介されたときには、会場がかなりざわつきました。


週末泊まり込み
5週目はハードワークに徹しました。気付けば、毎日朝から晩まで実験室に入りびたり。
まともに昼食を食べたのも火曜と週末のみで、1日1食+αの生活。
2種類の再現実験を予定していた勝負日の土曜朝には、サンプルがまさかのコンタミに見舞われ、実験計画が12時間ずれ、自分自身がオーバーナイト。
日が変わる頃になって、夕食を食べていないことに気づき、絶望感にひたりながら駄目元でフロアのキッチンを覗くと、フリーコーナーに大量のキットカットが置いてあるのを発見!ハロウィンパーティの恩恵を授かりました。
明け方は、ミーティングルームの床で半袖の状態で丸まって、寒さに耐えながら4-5時間寝ました。次の日も実験をして、終バスで帰宅。
最初で最後の懐かしい思い出です。


研究に没頭
データが出てくれば出てくるほど、色々考えることが出てきて、夢中になっていきました。
以前の研究室の教授がよくおっしゃっていた、
「いい研究者になるためには、常に研究のことを考えなさい。アルキメデスもお風呂に入っている時に浮力の原理を思いついたのだから。」
というのを意識しているせいか、通学時も食事中もずっと研究のことを考えるようになってきました。
が!アップルパイとシナモンアイスが Wild type と Mutant に見えてきたり、タピオカを噛んでいる時に A群レンサ球菌を噛んでいる気がしてきたりと、少し危ない人になってきました(笑)


<あと2週>
気づけば実習もあと2週。プレゼンテーションまで7日、最終日まで12日。伊丹-羽田便に乗って、着陸態勢に入った時のような気分です。

昨年春の見学、夏休みの準備、実習1, 2週目のウォーミングアップ。今までの取り組みを一つも無駄にしたくない、生かしたい、という気持ちがモチベーションの原動力。

来週からは、発表スライドやポスターの準備のために実験量が減りますが、スパートをかけて悔いなく研究実習を終えられるよう、取り組んでいきたいと思います。

再現性
実習期間で取り組む実験項目は大きく4つで、今週もそのうちの2項目にひたすら取り組んできました。いずれも1回目で眼を見張る結果が出たものの、再現実験で安堵感を一掃され、3回目の実験結果を見ると冷や汗が出てくるという、ありがちな(?)罠にはまりました。
日曜に4回目と6回目の再実験をそれぞれ行い、なんとか再現性が取れて、論文に採用してもらえる量のデータプールもできました。 
ようやく第3の実験にとりかかれます。


隣のラボの方からご指導
4つの比較実験項目に加え、基礎データ収集のための実験も別に進めました。隣のラボのインドご出身の方にご指導いただきました。前例のない実験で、プロトコールも検索論文の方法要点を参考にするしかないのですが、今回の指導者はこの分野のプロフェッショナルで、これまでのご経験を踏まえてすいすいと詳細なプロトコールを書き上げ、一緒に実験を進めて下さいました。

沈殿が溶けきらない時はソニケーションにかけ、それでも溶けきらない時は氷を投入して、見事に溶かしきる。経験をもとに、透析液に ある物質をひとさじ加える。オーバーナイトで反応させる方が良い行程も熟知。
ノウハウの凄さに感激しました。 

その方は実験着が純青色で、使い捨てグローブはブラック。クールすぎます!
専門分野の性質上なのか、サンプルを大事に大事に取り扱われていて、サンプルをWashして別のチューブに移す時も、じっくりと時間をかけて入念に入念にリンスを繰り返されていました。
鼻歌交じりにチューブを光にかざし、綺麗に沈殿を溶かしきった暁に幾度となく満面の笑みを見せて下さった光景は非常に印象的でした。


細菌学の研究をしていて、細胞壁成分を解析する必要に迫られたら、糖鎖解析の専門家と協力。ヒトの血液・血清・血球成分のサンプルを用いた実験が必要になったら、隣の血液系研究室と協力。
「垣根がないのがアメリカの研究環境の魅力の一つだ」というお話は、先生や先輩方から何度か伺ってきましたが、やはり百聞は一見に如ずでした。


特別講演
今週木曜も実験の時間をなんとかやりくりして、ピザのいただけるセミナーに参加しました。 チェルノブイリ周辺地域での先天奇形発生率に関して、大規模な観察研究をされてこられた、Human Biology の教授の講演。因果関係を証明できる研究手法ではないのですが、 specific かつ大規模に観察することで興味深い結果を数多く見い出しておられて、疫学研究の新しい魅力を感じ取ることができました。


砂漠巡りと Julian のアップルパイ
土曜は、隣の研究室の日本人研究者とその弟さんと3人で、内陸の砂漠へ出かけました。先代の先輩方のノウハウのおかげで、最高のお出かけプランを満喫できました。
「暑い時間を避けるため、早朝に出発する」「Visiting Center からトレッキングコースの入口までは決して歩いてはいけない。車で行く」「目的地(オアシス)のある、比較的短い距離のトレッキングコース(片道1時間弱)を選択する」「夕方の濃霧を避けるため、早めに帰途につく」など。

感謝感謝です。


トレッキングコース。イシツブテが出てきそう

目的地のオアシスに生えるパームの下で昼食(牛丼、雪の宿)

復路


砂漠巡りの後は、Julian という、おとぎ話のモデルになりそうな 趣あるカントリータウンへ。アップルパイの有名な町。

ハチミツ、アップルジャムが並ぶお土産屋

テラス席のある、知る人ぞ知る名店(?)にて、アップルパイ。
シナモンアイスとセットで注文。前評判通り、アイスとアップルパイのハーモニーが絶妙!


1日中 居られそうな、魅力的な雑貨屋もまわりました。Julian は機会があれば是非もう一度行ってみたいです!!


<今後に向けて>
残り3週になりました。様々な事情があって、次から次へと新しい実験を習えず、なかなか先に進めないのがもどかしいですが、最終日の最後の1秒まで粘りたい構えです。
「実習期間の終わりまでに10種類データを出す」といった目標や、そこからの逆算計画は立てずに、目の前の1日1日でベストを積み重ねていければと思います。

PCR マシーン
PCR 法を発明して 1993年にノーベル化学賞を受賞された Kary Mullis 先生の家が、先週散歩した砂浜のそばにある、という情報を教えてもらいました。Wikipedia で調べてみると、やはり、サーフィン愛好家。Mullis 先生は UCSD で教鞭をとられていたようでラボにある PCR マシーンには直筆サインが書かれてありました!実験の際には一段と気合 が入りそうです。


ミーティング
教授と、指導者の1人と、朝8時半から。「野生株と変異株の細菌をこれから in vitro で色々比較していきましょう」という状況の中、実は、既にマウスに各々の
菌をうって in vivo での予備実験が済まされていることを知りました!Awesome !!
ミーティングでは、20個前後の実験項目の中で必要のない実験の見極め、プライオリティの決定、差を最も見やすくするための条件の最適化などに関して、クリティカルなアドバイスを教授からいただきました。Big Bit Awesome !!!
ミーティング後は、2人の指導者が話し合って、プロトコールをすぐに書いて下さり、今までに経験したことのないスピードで段取りが進みました。
種々の生体サンプルもラボメンバーや近くのラボの方からもらえますし、プロトコールの遺産や、ラボメンバーのもつ豊富な経験則なども含めて、本当に恵まれた環境で実習をさせていただいていると感じます。
実験データをきれいなグラフに仕上げるために必要な Graph Pad というソフトも、運良く30日トライアル版がダウンロードできました。


特別講演
今週も2つ受けました。
1つ目は Treg (制御性T細胞)の代謝と Leptin について。発表者は情熱溢れる女性のポスドクの方で、内容もわかりやすく、サンディエゴでこれまでに聞いた講演の中で一番面白かったです。 
もう一方の講演は、慢性腎不全と またもや Leptin の関連について。このセミナーは、隣接する薬学部の建物で夕方に行われ、終了後にはアツアツのジャンボ宅配ピザやドリンクを好きなだけいただくことができました。今回は UCLA の教授が車ではるばる聞きに来られていて、UCSD の教授(発表者)と面白いやりとりを繰り返されていました。講演内容については、分野特有の略語が分からず、終盤はアウトラインを掴むのも苦しくなっていきました。そのため、「ついていけなくなったらスライドの見やすさとか話し方とかを観察するといいよ」と隣のラボの日本人の方からいただいていた アドバイスを試しました。
 


小児科の先生にご挨拶
7月に新潟に特別講演にいらして下さった日本人の先生とようやくお会いし、ご挨拶することができました!コーヒーをいただきながら、熱いお話や教訓をたくさん聞かせていただきました。またお会いできる日が待ち遠しいです。


コーヒーブレイク
月から金まで、注文しない日もありましたが、散歩がてら毎日参加しました。10時〜11時頃の間で行きたいメンバーが集まって皆でぞろぞろとカフェショップに行く、この25分くらいの休憩がとても楽しくて、リフレッシュになります。ハイクオリティの美味しいアイスラテを飲んだ日は、以降の実験にも最高のコンディションで取り組めました。リフレッシュの仕方もラボメンバーから吸収して、日本で沢山実践していきたいです。


芸術的な手技
実習初日からお世話になっている指導者の実験操作が芸術的で、感銘を受け続けています。
マジックペンの蓋を閉める動作、寒天プレートを束ねるテープの張り方、ボトルの液体を注ぐ操作など、どれを取っても無駄な動きが全くなく、素早く正確な美しい動作。そして、五手十手くらい先まで計算できていそうな完璧なトランジションの連動。
たくさん真似て技を盗んでいきたいです。


ランニング
今週は土曜に18km 走りました。 先週の2倍の距離で、最大高低差も 83m あって、シビアなコースでしたが、日の出前から出発したので涼しくて走りやすかったです。
誘ってくれた Greg は毎月100mile(161km)走ることを目標にしていて、"It's just for fun." だそうです!高い目標があって、それに向かうことを心から楽しいと思っているからこそ、ストイックぶりというか、周囲が真似できないと舌を巻くようなバイタリティを発揮できるんだろうなと感じました。奮い立たされます。 


アメリカンフットボール初観戦…はキャンセル
滞在中で唯一の San Diego Chargers ホームゲームが日曜に予定されており、行く気満々でしたが、チケットが高くて断念しました(向かい正面(?)の最前ブロックの席で$90、という割安チケットこそあったものの、一番安いチケットでも$70は下回らず)。それでも、夕方にタイミング良く、最後の10分間だけテレビ観戦ができました。ラスト5分で20-20の同点に追いつく熱戦!しかし、残り30秒でペナルティをとられて3失点し、20-23で惜敗。残念でした。



和食
その日曜は秘書さんご一家と、その小学生の娘さんの同級生のご家族に加わり、日本料理レストランで和朝食をとった後、昼前から Comic Convention に参加しました。1歳くらいの男の子とアクティブな5年生の女の子2人と一緒に、朝からとても楽しい時間が過ごせました。
女の子2人の和食の食べ方の斬新さには世界観を大きく広げさせられました。2人とも定食が来るやいなや醤油(減塩)を白ごはんにたっぷりとかけて、美味しそうにかき込んで、早速おかわり。ピカチュウの服を着ていた子は、エビフライのころもの部分を手でつまみ、尻尾をまず食べ、レモンは口の中へ直接絞って飲んでいました。味噌汁と豆腐は綺麗に残し、食後の2人の茶碗の内側には、美しく一面に醤油ごはんが敷き詰められていました。
Comic Convention では、女の子たちは自由自在にたくさんのことを見聞きし、経験し、またクラフトワークルームでは発想豊かに作品を生み出していました。人に迷惑をかけない限り、なるべく自由にいろいろなことを子供に経験させてあげる、というご両親の寛大さはとても見習うに値すると思いました。2人の将来が楽しみです。


Comic Convention
伝統的なコンベンションセンターやホテルの集まる Mission Valley というところで行われていたイベント。

お宝グッズやイラストレイターの実演などがてんこ盛りで、最高に楽しいイベントでしたが、話がちゃんと聞きとれさえすれば、もっともっと楽しめただろうなと、もどかしい思いも募りました。
手加減のない本当の英会話が聞けるよう、そしてアメリカの人たちともっともっと打ち解けられるよう、日本に帰ったら、アメリカの国民的アニメやドラマ、映画の観賞で英語漬けの日々にしていきたいと切に思いました。


<研究の振り返り>
3週目から指導者が2人になりました。
1人は、実験の進め方や基本的な手技をマンツーマンですごく丁寧に教えて下さる、cheerfulなラボマネージャー。もう1人は研究への情熱に溢れ、どんなに忙しくても沢山の事を教えて下さり、気も遣って下さる指導者。2人の下で実習できて、本当に充実した一週間でした。

ダブルヘッダー、トリプルヘッダーで実験をバリバリ進めたいけれど、まだ習い立てなのでひとりでどんどん進められない…というジレンマはありますが、来週も自分の出来うることを1日1日、一つ一つ丁寧に、集中してこなしていきたいです。

最終週のラボミーティングで短時間のプレゼンテーションをするチャンスをいただけたので、これからも思いっきり頑張っていきたいです。

安全講習会
今週もひとつ受けました。
50人ほどの参加者に対して、歯切れのいい英語でどんどん説明を進めていくインストラクター。ひと休みのために部屋の中央でゆっくりと美味しそうに水を飲む機会が何度かあって、その度に部屋が静まり返るのですが、水の入った容器はなぜか "お〜い お茶" のペットボトル。そのシュールすぎる光景に必死に笑いをこらえていましたが、頭の中でついつい英訳してしまい、一人笑ってしまいました。"Hey, Tea" 

さて内容面では…
長時間のパソコンワークで健康を損なわないよう、疲労軽減デバイス(ノートパソコンを傾けるデバイスなど)を買うと100ドルあたり75ドルの補助金がもらえるというシステムが印象的でした。

特別講演・シンポジウム
今週は二つ参加してみました。コーヒーやスイーツのサービスが当たり前のように付いてくるシステムが本当に魅力的です。講演内容もエキサイティングなものが多かったです。
毎週金曜早朝には少し離れた病院で小児科の朝食付きレクチャーがあるので、11月の第2週に参加してみようと思います。

週末で真っ黒に日焼け
土曜は、とてもお世話になっているラボの Executive assistant とその旦那さんのGreg、そして隣のラボの日本人の方と4人で過ごしました。
日本食品スーパーを回り、日本食レストランで豚骨ラーメン(博多風で本格的)を食べた後、夫妻のお宅(ホームステイ先のすぐ近く)に少しお邪魔して、いざ La Jolla の海へ。
ラッコやアシカ、鳥がひしめく、賑やかで綺麗な最高の海!
天気、気温、水温、波ともに絶好のコンディションということで、Gregと二人でシュノーケリング(というより遠泳)をしました。
心臓が止まりそうな冷たい海水に徐々に慣れてきたころ、自分の下をラッコが通過して驚嘆。そのあと、海流の速い洞窟をくぐり、スイマーズコースに平行に、往復で2.5kmほど泳ぎました。綺麗な魚の群れを何度も見られたほか、対岸(オレンジの屋根の見える港)の手前では、Leopard Shark という、砂底に住む小型のサメも見ることができて、Gregも大興奮。さらに帰り際には、自分のすぐ下を正面から再びラッコが通過し、今度は間一髪で尻尾にタッチすることに成功。忘れられない思い出になりました。
シュノーケリングの後はメキシカン料理を食べて、サーファーの間で人気のビーチを散歩。

Gregはサーフィンの実力者で、翌早朝のサーフィンに向けて、波の性状を入念にチェックし、動画までとっていました。

翌日午前には、サーフィンを終えたGregと、家のすぐ近くのトレッキングコースを約9km走りました。Gregはサーフィンや遠泳に加え、週末連日の13kmのランニングも習慣にしているそうで、まさに鉄人でした。


<来週に向けて>
この2週間、基礎的な実験や指導者のお手伝いに取り組んで、実験にも研究生活にも慣れてきました。
自分の研究の方針も具体化してきて、すでにサンプルの準備も始まり、来週からの本格的な実験に向けて準備が整ってきました。

来週も今週以上に生産的な一週間に出来るよう、向上心を忘れずに取り組んでいきたいです。

研究施設 
まだできたばかりの研究施設は面白い構造をしていて、建物の片端には教授室などの扉がずらり十数列ならび、その手前にオフィスデスクがまたずらり。
一方、セミナールームなどを挟んで反対サイドには巨大なラボがあり、コの字型に実験台が延々と並び、8つくらいの研究グループがそれぞれ決められたエリアを使っています。 
そして中央部分に共用のコールドルームや測定室、ストック類が配置されています。

入口  AA BB CC DD ...........  MM
                                                   R
                 共用                           :                      
                                                   N
入口  A B C D E F G H I J K L M

自分のラボはユニットD〜Iのエリアで、自分のデスクはEの一角という感じ。

半端ない数のストックが備えられている環境、自動調節のブラインダー、研究者がガラス器具を洗う必要のないシステム、ボランティアがオートクレーブやストックの準備をやってくれるシステムなど、とにかく、システムがすごいです! 研究者が思いきり研究に打ち込める理想的な環境のように感じます。 

バイオセーフティの講習会、特別講演
研究を行うにあたっての安全講習会に参加しました。研究者が誤って髄膜炎菌に感染すると致死率が高いなど、いろいろ学ぶものがありましたし、英語のみの環境なので全てを貴重な経験にできて本当に嬉しいです。
特別講演も毎日のようにあるので、研究の合間を縫うように沢山参加してみたいです。

タピオカミルクティの味が消える 
火曜日にオーストラリア人の指導者の方とお会いしました。以前勉強した Nature Reviews の論文のFirst Author。かなりスピード感のある英語でラボを案内してもらい、いきなりBackground Readingのための論文を6つ渡され、「明日糖鎖の研究室の人とミーティングしましょう」と言われた時には、とんでもない環境に来てしまったなと思いました。 
夜に飲んだタピオカミルクティの味が分からなくなってしまうほどの困惑ぶりに自分でも苦笑い。

オーストラリア人のメンターたち 
今週は、同じユニットにいるオーストラリア人お二人に指導してもらいました。やはり英語の聞き取りが大変。説明についていくのに精一杯で、質問を考える余裕もなし。でも二人ともすごく丁寧に説明してくださって、本当に研究が好きになれます。超高速の英語で説明されても、日本で準備したことや教えてもらったことはちゃんと分かりました。英語で研究を学んで、将来の目標に確かに近づいている、という実感から生じるやりがいは今まで味わったことのない感覚です。 


カフェブレイク
陽気なメンバーの方々と一緒に仲良くカフェショップに休憩に行ったとき、Cheerをしてもらいました。温かい、いい人ばかり!本当にこのラボにこれてよかったと思いました。
やるときにガーッと実験をやって、休憩時や夕方以降、週末は思いっきりリラックス、というメリハリのあるスタイルも波長が合います。

研究生
学部卒のボランティア研究生が一人、同じラボの同じユニットに実験をしにきていて知り合うことができました。彼女はここで研究経験を積んで、来年に UCSDのMedical School に入りたいと考えているようです。
初めて会った日には、コロニーPCRの準備を進める様子を隣で見学させてもらいました。ダブルチェックを徹底してミスがないよう丁寧に、かつ手際よく進めていて、見習うものがありました。また、例えが悪いかもしれませんが、カーナビの音声案内のごとく、ひとつひとつ丁寧に操作内容を説明してくれたので「あっ、この表現は英語でこういうのか!」という学びの連続でした。
いろいろ話しているうち、興味のある科を聞かれたので、拙い英語で「もともと腫瘍に興味があったけど、今は小児科にすごく興味がわいていて、きっと将来は小児がんの感染症を専門にしているんじゃないかな」と答えました。すると彼女の方も、 "Pediatrics is really nice! I really wanna save children, and research is one of what I wanna do." と夢を嬉しそうに語ってくれました。(※ Pediatrics は単数扱い)
将来の目標を考えて、医学生になる前からやるべきことを頑張っているのが、アメリカのMed Students、Med Student Candidatesのスタンダードかと思うと、 自分も多少日本の伝統から逸脱してでもいつかアメリカの環境に身を置いて、研究や臨床で切磋琢磨したい!という夢が膨らみます。 

お土産 
教授との最初のミーティングの時にプレゼントしたのは家族用のお箸3セット。ネーム刻印が無料だったので、すでに友達になっていたFacebookのページでご家族のお名前を調べて刻印してもらっていました。出発前夜、閉店ぎりぎりに何とか見つけられたお土産。喜んでもらえて本当によかったです! 
ただ、ほかのラボメンバーには何もお土産を用意していなくて、しかも一週目から既にかなりお世話になっているので、申し訳ないばかり。 
ラボを離れるときに一人ひとりに御礼ができるよう、アイデアを練っています。 

イタリア人のキッズ達 
ホスト不在の状況でホームステイを始め、木曜にようやくホストファミリーが母国のイタリアから帰ってきました。事前情報どおり2人のキッズがいて、とうとう会うことができました。2歳の男の子と3歳半の女の子。2人とも英語を話せないので、自分がイタリア語を少しずつ覚えていくことに。教養課程で一学期間だけイタリア語を選択していましたが、いまやチャオしか覚えていないので、ほぼ白紙の状態からリスタート。ボンジョルノ、グラーツェ、ケコゼ…。
日本から持ってきたうちわをプレゼントすると嬉しそうに使ってくれたり、おもちゃを持ってきて(貸して?)くれたり、、、楽しい時間です。 
 


Miramar Air Show
土曜は米海軍の年1回の航空ショーを見に行きました。隣のラボに所属するフロア唯一の日本人の女性研究者に連れて行ってもらいました!
炎天下かつ超満員の人だかりでしたが、愛国心溢れる人たちの祭典のため、雰囲気がすごく良かったです。
展示航空機の下の日陰で昼食を取っている時にサンディエゴ放送局の人がインタビューしにきたり、信じられないほど広大な航空圏で航空ショーが行われたりと、アメリカンな非日常を満喫できました。




                             


今週を振り返って…

<収穫>
・アメリカ人のほか、オーストラリア、オランダ、ドイツ、台湾、インド、メキシコ、中国、サウジアラビア、そしてイタリア出身の人たちと話す機会ができて、ワンダフルな一週間でした。 
・1年半かけて準備してきたことが一つ一つ役に立っている実感が掴めたと同時に、いままで自分が身につけてきたことを総動員して新しい道に進んでいることに強いやりがいも感じられました。 
・ラボの方々に温かく迎え入れてくださって、たくさんの人に助けてもらえて、今のラボ、UCSD、サンディエゴ、カリフォルニア、そしてアメリカがますます好きになりました。


<課題>
・「ラボのメンバーと打ち解けたいけど、聞き取れないし、話せないし…」という状況で、日常会話の雑談の輪に加われないのが一番つらいです。日本人の中ではそこそこ英語を話せる部類なのかもしれませんが、アメリカにくると、他の非英語圏出身の方々とも比べ物にならないくらいに自分が英語を話せない現実をまざまざと思い知らされます。研究中、少しでも曖昧なことは周りの人にどんどん聞く、というところからこつこつ始めたいと思います。 
・ずっと英語で慣れない研究をしているせいか、頭のエネルギー消耗が極めて早くて、論文の勉強が全然進んでいないです。夜に図書館に行っても疲れて勉強がはかどらず、図書館で寝て、バスで寝て、さらに家に帰ってもすぐに寝られることに自分でもびっくり。糖分とコーヒーの補給をうまくやって、夜の能率を上げていきたいです。


明日から始まる1週間の取り組みが、その後の自分の成長曲線の傾きを規定すると思うので、特に気合を入れて研究に集中したいと思います!!

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