研究施設 
まだできたばかりの研究施設は面白い構造をしていて、建物の片端には教授室などの扉がずらり十数列ならび、その手前にオフィスデスクがまたずらり。
一方、セミナールームなどを挟んで反対サイドには巨大なラボがあり、コの字型に実験台が延々と並び、8つくらいの研究グループがそれぞれ決められたエリアを使っています。 
そして中央部分に共用のコールドルームや測定室、ストック類が配置されています。

入口  AA BB CC DD ...........  MM
                                                   R
                 共用                           :                      
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入口  A B C D E F G H I J K L M

自分のラボはユニットD〜Iのエリアで、自分のデスクはEの一角という感じ。

半端ない数のストックが備えられている環境、自動調節のブラインダー、研究者がガラス器具を洗う必要のないシステム、ボランティアがオートクレーブやストックの準備をやってくれるシステムなど、とにかく、システムがすごいです! 研究者が思いきり研究に打ち込める理想的な環境のように感じます。 

バイオセーフティの講習会、特別講演
研究を行うにあたっての安全講習会に参加しました。研究者が誤って髄膜炎菌に感染すると致死率が高いなど、いろいろ学ぶものがありましたし、英語のみの環境なので全てを貴重な経験にできて本当に嬉しいです。
特別講演も毎日のようにあるので、研究の合間を縫うように沢山参加してみたいです。

タピオカミルクティの味が消える 
火曜日にオーストラリア人の指導者の方とお会いしました。以前勉強した Nature Reviews の論文のFirst Author。かなりスピード感のある英語でラボを案内してもらい、いきなりBackground Readingのための論文を6つ渡され、「明日糖鎖の研究室の人とミーティングしましょう」と言われた時には、とんでもない環境に来てしまったなと思いました。 
夜に飲んだタピオカミルクティの味が分からなくなってしまうほどの困惑ぶりに自分でも苦笑い。

オーストラリア人のメンターたち 
今週は、同じユニットにいるオーストラリア人お二人に指導してもらいました。やはり英語の聞き取りが大変。説明についていくのに精一杯で、質問を考える余裕もなし。でも二人ともすごく丁寧に説明してくださって、本当に研究が好きになれます。超高速の英語で説明されても、日本で準備したことや教えてもらったことはちゃんと分かりました。英語で研究を学んで、将来の目標に確かに近づいている、という実感から生じるやりがいは今まで味わったことのない感覚です。 


カフェブレイク
陽気なメンバーの方々と一緒に仲良くカフェショップに休憩に行ったとき、Cheerをしてもらいました。温かい、いい人ばかり!本当にこのラボにこれてよかったと思いました。
やるときにガーッと実験をやって、休憩時や夕方以降、週末は思いっきりリラックス、というメリハリのあるスタイルも波長が合います。

研究生
学部卒のボランティア研究生が一人、同じラボの同じユニットに実験をしにきていて知り合うことができました。彼女はここで研究経験を積んで、来年に UCSDのMedical School に入りたいと考えているようです。
初めて会った日には、コロニーPCRの準備を進める様子を隣で見学させてもらいました。ダブルチェックを徹底してミスがないよう丁寧に、かつ手際よく進めていて、見習うものがありました。また、例えが悪いかもしれませんが、カーナビの音声案内のごとく、ひとつひとつ丁寧に操作内容を説明してくれたので「あっ、この表現は英語でこういうのか!」という学びの連続でした。
いろいろ話しているうち、興味のある科を聞かれたので、拙い英語で「もともと腫瘍に興味があったけど、今は小児科にすごく興味がわいていて、きっと将来は小児がんの感染症を専門にしているんじゃないかな」と答えました。すると彼女の方も、 "Pediatrics is really nice! I really wanna save children, and research is one of what I wanna do." と夢を嬉しそうに語ってくれました。(※ Pediatrics は単数扱い)
将来の目標を考えて、医学生になる前からやるべきことを頑張っているのが、アメリカのMed Students、Med Student Candidatesのスタンダードかと思うと、 自分も多少日本の伝統から逸脱してでもいつかアメリカの環境に身を置いて、研究や臨床で切磋琢磨したい!という夢が膨らみます。 

お土産 
教授との最初のミーティングの時にプレゼントしたのは家族用のお箸3セット。ネーム刻印が無料だったので、すでに友達になっていたFacebookのページでご家族のお名前を調べて刻印してもらっていました。出発前夜、閉店ぎりぎりに何とか見つけられたお土産。喜んでもらえて本当によかったです! 
ただ、ほかのラボメンバーには何もお土産を用意していなくて、しかも一週目から既にかなりお世話になっているので、申し訳ないばかり。 
ラボを離れるときに一人ひとりに御礼ができるよう、アイデアを練っています。 

イタリア人のキッズ達 
ホスト不在の状況でホームステイを始め、木曜にようやくホストファミリーが母国のイタリアから帰ってきました。事前情報どおり2人のキッズがいて、とうとう会うことができました。2歳の男の子と3歳半の女の子。2人とも英語を話せないので、自分がイタリア語を少しずつ覚えていくことに。教養課程で一学期間だけイタリア語を選択していましたが、いまやチャオしか覚えていないので、ほぼ白紙の状態からリスタート。ボンジョルノ、グラーツェ、ケコゼ…。
日本から持ってきたうちわをプレゼントすると嬉しそうに使ってくれたり、おもちゃを持ってきて(貸して?)くれたり、、、楽しい時間です。 
 


Miramar Air Show
土曜は米海軍の年1回の航空ショーを見に行きました。隣のラボに所属するフロア唯一の日本人の女性研究者に連れて行ってもらいました!
炎天下かつ超満員の人だかりでしたが、愛国心溢れる人たちの祭典のため、雰囲気がすごく良かったです。
展示航空機の下の日陰で昼食を取っている時にサンディエゴ放送局の人がインタビューしにきたり、信じられないほど広大な航空圏で航空ショーが行われたりと、アメリカンな非日常を満喫できました。




                             


今週を振り返って…

<収穫>
・アメリカ人のほか、オーストラリア、オランダ、ドイツ、台湾、インド、メキシコ、中国、サウジアラビア、そしてイタリア出身の人たちと話す機会ができて、ワンダフルな一週間でした。 
・1年半かけて準備してきたことが一つ一つ役に立っている実感が掴めたと同時に、いままで自分が身につけてきたことを総動員して新しい道に進んでいることに強いやりがいも感じられました。 
・ラボの方々に温かく迎え入れてくださって、たくさんの人に助けてもらえて、今のラボ、UCSD、サンディエゴ、カリフォルニア、そしてアメリカがますます好きになりました。


<課題>
・「ラボのメンバーと打ち解けたいけど、聞き取れないし、話せないし…」という状況で、日常会話の雑談の輪に加われないのが一番つらいです。日本人の中ではそこそこ英語を話せる部類なのかもしれませんが、アメリカにくると、他の非英語圏出身の方々とも比べ物にならないくらいに自分が英語を話せない現実をまざまざと思い知らされます。研究中、少しでも曖昧なことは周りの人にどんどん聞く、というところからこつこつ始めたいと思います。 
・ずっと英語で慣れない研究をしているせいか、頭のエネルギー消耗が極めて早くて、論文の勉強が全然進んでいないです。夜に図書館に行っても疲れて勉強がはかどらず、図書館で寝て、バスで寝て、さらに家に帰ってもすぐに寝られることに自分でもびっくり。糖分とコーヒーの補給をうまくやって、夜の能率を上げていきたいです。


明日から始まる1週間の取り組みが、その後の自分の成長曲線の傾きを規定すると思うので、特に気合を入れて研究に集中したいと思います!!