都内病院のケーススタディセミナーに参加しました。昨年9月以来、5回連続の参加になります。

内容はこれまで同様、米国の指導医が座長をされてのケーススタディと、米国で臨床経験をお持ちのアレルギー・膠原病科の先生おふた方の特別講演。合わせて2時間ほどのセミナーが、教会のようなホールで行なわれました。

今回は、ケーススタディの時に突然ピンポイントで指名され、初めて発言させていただきました。座長に顔を覚えてもらっていて嬉しかったです。食い下がって参加し続けてきたご褒美のように感じます。

…とか言いつつ、実は、当てられる直前に僕の方から座長に熱烈な視線を送っていました。今回こそは発言してみたいと密かに企んでいたので、ミッションクリアです。


<両側強膜炎の一例>
Uveitis(ブドウ膜炎)の鑑別が First Aid に載っていたのでその内容を予習して臨みました。これまでのノートも少し復習していきました。講演前から「膠原病のHLA-B27関連疾患(血清反応陰性関節炎:反応性関節炎)が怪しいだろうな…」と踏んでいましたが、やはり予想どおり、鑑別にあがりました。勉強していった甲斐がありました。

しかし今回の症例では関節炎も皮疹も認めず、HLA-B27陰性。培養検査陰性。とても興味深い症例です。そして急展開。
来院までの経過を再度問診したところ、患者さんは最近、連鎖球菌に感染して抗生剤治療を受けていたとのこと。「困ったら History Taking に戻る!」という姿勢がやはり大切。

鑑別から診断まで、何度も UpToDate が活用され、最終的に Post-streptococcal Scleritis と診断されました。

奇しくも、A群連鎖球菌はこれから取り組む研究実習のテーマ。
ますます興味が膨んできました。

☆ 強膜炎(Scleritis)のポイント
・50%は全身性の疾患を背景とする
・感染の2大要因は、VZV、トレポネーマ(梅毒の原因菌)
・CTD(結合組織疾患)の2大要因は、RA、AAV(ANCA関連血管炎)
・サルコイドーシスを忘れない(ミステリー疾患。眼症状しか出ない場合もある)
・Red flags for red eye (赤い目を診た時に重篤な疾患を疑わせるサイン)
 ⇒ ①Pain、② Photophobia(光過敏)、③Blurred vision(目のかすみ)
(この3つをすらすらと挙げるレジデントを目の当たりにして憧れる)
・膠原病と決めてかからない!


<今後の展望>
次回は12月中旬。渡米期間と重ならず、また参加できることに大喜びです。

回を重ねるごとに、分かる内容が少しずつ増えてきて、医学知識と英語力の両輪が徐々に形になってきたように感じます。「何の話をしているのかさっぱりわからない」「説明されている疾患について何も知らない」「英語で何を言っているのかわからない」といった種々雑多のストレスが軽減されてきました。楽しさや期待感が増してきましたが、一方で、普段の積み重ねの大切さもより一層噛みしめるようになってきました。

目標にさせていただいている先生方のお話を聞いていると、やはり、先生方は今の自分なんかよりも遥かに沢山の努力を学生時代から積み重ねてこられているのだ、ということを確信させられてしまいますし、ドクターGを観ていても、いかに自分が知識不足かということを思い知らされます。


<余談>
先日のレジナビで、
「何もない、ごく日常のありふれた1日1日をしっかり過ごせるよう心がけなさい」
というアドバイスを下さった先生がいました。病院のアピールなどお構いなしに、大切なメッセージをひたむきに説いてくださった姿勢そのものにジーンときました。(昨年の野口医学交流セミナーにもいらした外科の先生で、その時は臨床留学のための面接対策について熱く講演して下さいました。)

また、その先生の病院からは研修1年目のレジデントも一人いらしていて、病院の概要を丁寧に説明して下さいました。そのレジデントがどなたか、対面した瞬間に見当が付きました。いつかこの日が来るだろうと思っていましたが、とうとうやってきました。ブログ「あしたっていまさ」を書いておられたMITAKA HAYATO 先生でした。

臨床留学を目指すためには、人一倍努力して普段の積み重ねを大切にする姿勢と、目標に突き進む情熱や使命感、これら両方が伴わないといけないのでしょうが、それを本当に成し遂げてこられた先輩や先生方を目の当たりにすると、本物の勇気がわいてきます。

自分もそのような先輩・先生に少しでも近づいていきたいです