A Little Bit Awesome

小児科(小児腫瘍科)の分野で国際的な貢献ができる医師を目指しています。それらの研修のため、米国臨床留学の準備も進めています。

都内病院で行われたアレルギー・膠原病分野のケーススタディセミナーに参加しました。

今回は、シムリンピック&医学教育学会の学生懇親会でお会いした他大学の先輩をお招きしました。(米国臨床見学や首都圏でのケーススタディなど、課外活動の領域が僕と近く、お世話になっている憧れの先生が共通している方)

その他にも、水戸のケーススタディでお世話になった先輩や、ブログで最高の目標にさせていただいてきた先生も参加しに来られていましたし、プレゼンターもこれまで同様、目標にさせていただいている先生方。2時間その場で勉強するだけで、「これからも頑張ろう!」という気持ちがぐんと高まります。


今回は早めに会場に向かい、座長に確実に当てられる席に座りました。
少し発言はできましたが、膠原病の最適な鑑別は判断できず。邪道な(?)リケッチアを挙げて、根拠説明はしどろもどろ。良い質問も思い浮かばず、勉強不足を痛感しました。

医学知識が少し身について0から1になったことで、今度は、100あるいはその先までの道のりの険しさを直視するようになった感じがします。分かることが増える喜びを感じるのは4年生までで終わり。これからは、どれだけ自分が分かっていないかということに目を向けて、勉強不足箇所を克服していきたいと思います。


☆ 毎回自然体で、リラックスして、失敗を恐れず、積極的に発言できる
☆ 論理的な説明が伴った的確な鑑別診断、方針をあげられる
☆ 場全体を盛り上げられる本質的な質問ができる(ぐらいの深い理解力を身につける)

引き続き、これらの目標達成に向けて、普段の地道な積み重ね(1つ1つ調べる、1つ1つ考える、1つ1つ覚える etc)を大切にしていきたいです。

米国小児血液腫瘍科の教授として、複数の臨床試験をリードされている母校OBが、今年も講演に来てくださいました。昨夏にも特別講演を聞かせていただき、秋に現地で病院見学を引き受けてくださった先生です。

<昨年の特別講演>
・米国での臨床研修について
・米国での小児がん臨床試験について
 http://jokamoto28.blog.jp/archives/40194905.html

<病院見学>
・米国小児科病院見学
 http://jokamoto28.blog.jp/archives/42023575.html
・鎌状赤血球症の専門外来
 http://jokamoto28.blog.jp/archives/42022192.html


<今年の特別講演>
① 小児 ALL(急性リンパ性白血病)の英語レクチャー
② アメリカの(小児)がん医療

質疑応答を含め、終始英語で行われました。
米国医学生・レジデント向け講義と同内容で、教科書的なものから最新の臨床試験、今後の課題まで、網羅的に構成されていました。

世界で通用する小児科医を目指して、英語プレゼンテーションの研鑽を積むにあたり、今回の教授のプレゼンテーションは最高のお手本ですし、貴重な情報もたくさん詰まっています。
そのため、引用文献情報なども含め、ひっきりなしにメモを取りました。

同様に英語面に関しても、米国で長年診療をされている日本人医師の話す英語なので、まさしく自分の目標点。気になった英語表現も片っ端からメモしたかったのですが、内容の理解とメモだけで精一杯でした。

レクチャーの中で、症例が2つ提示されました。どちらも ALL だということは察しがつきますが、提示された全ての病歴・身体所見・ラボデータに矛盾しない鑑別疾患を考えるのは困難でした。(ニコニコ(にやにや?)しながら ALL と答えておけばよかったのかも...)

1つ目の症例は、血小板著減が目に付いたので、その鑑別を思い浮かべました。ITP(特発性血小板減少性紫斑病)、TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)、Bernard-Soulier syndrome、aplastic anemia(再生不良性貧血)、Fanconi 貧血。なんとなく aplastic anemia を選んでしまい、「アプラスティック アヌィーミア」 と答えました。

するとまず、「アプラスティック??、エープラスティックのこと?」と訂正されました。(発音が間違っていました)
なおかつ先生の反応もいまひとつでした。そこでラボデータをよく見返してみると………
白血球数正常(_ _)、貧血もない(T_T)  どう考えても ITP がより適切な鑑別疾患。

英語も医学もままならない現状が露呈し、恥さらしになってしまいました。よりによって、自分の隣には、小児科をローテートした時に血小板減少の鑑別を熱血指導してくださった先生がいらっしゃったので、なおさら残念でした。

気持ちを切り替えて 2つ目の症例へ。内容は確か、数週前からの発熱、肝脾腫、血小板著減、白血球正常、Hb低値、LDH高値、尿酸高値など。今度こそ、ITP と答えました。根拠を聞き返されたので、それも答えました。すると「ITPでヘモグロビンって低下するんだっけ?」とつっこまれました。あ、確かに〜。溶血性貧血みたいな所見があるなぁ、と強く納得。のちの解説で、この症例では、ITPに自己免疫性溶血性貧血を合併した Evans' syndrome がより重要な鑑別疾患であるということを教えてもらいました。


《学習事項まとめ》
・ALL is now highly curable disease.(2000年代のスタディでは 90% 近くまで達する)
・必ずしも末梢血中の芽球は増えない(血算で白血球数正常のことも)
・ALL の鑑別では 2つ以上の cell line ↓↓ が鍵(v.s. ITP, TEC(transient erythroblastopenia of childhood)) 
・ITP+自己免疫性溶血性貧血 = Evans' syndrome(ALL との鑑別に注意)
・If ALL is suspected, don't ever give steroid.(確定診断のための検査所見をマスクするので)
・晩期合併症(long-term complications)への対応、Survivorship に米国は力を入れている


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ここ最近、臨床実習や臨床推論セミナーで積極性を前面に出そうと取り組み始めて、苦い思いをする機会が増えました。的外れな回答を繰り返してしまったり、超基本事項をど忘れして答えられなかったりして、夜に寝られなくなってしまうくらい悔しい思いをする日も出てきました。

でも、一生懸命取り組み続けることで、失敗を恥じる気持ちがすーっと消えていくような気もします。

発言回数 × 苦い失敗の回数 = 自分の成長
だと思い込んで、これからも前向きに取り組もうと思います。

☆ プレゼンターの問いかけに対し、積極的に発言する姿勢
☆ 質疑のときにしっかり質問する姿勢


僕が初期研修を希望しているいくつかの研修病院では、これらの姿勢が病院見学の時から重視(評価)されますし、将来希望する米国レジデンシー/フェローシップの環境下でも、身についていて当然の姿勢であることは明らか。

激務による疲労などの障壁がない学生のうちに、しっかり習慣づけを行っていきたいです。

5年夏の病院見学予約が完了しました。

① 屋根瓦式研修/北米式ER型研修
② 研修医主体、回診プレゼンテーション重視
③ 臨床推論カンファレンス/米国指導医による英語カンファレンスがさかん
④ 目標とする先輩・先生方が現在いらっしゃる or 研修をされた 
⑤ 米国臨床留学された先生から直接の指導とサポートをいただける
⑥ 総合診療科がある/小児総合診療が行われる

などの点を考慮して7病院に絞り込み、うち4病院で見学をさせていただけることになりました(残りの3病院には冬か春に見学を申し込む予定です)。小児科 and/or 総合内科・救急科をまわります。

見学の主な目的は、
・自分の目で見て、先生方とお話して、研修の特色を知ること
・一つでも多くのことを学び、吸収すること
・今の自分に足りないもの、今後の課題を一つでも多く見出すこと
です。

病院見学とキャンプボランティアだけで、夏休みのスケジュールの半分が埋まりました。

充実した日々にしたいです。 

昨日、キッズキャンプ(2015夏)の事前ミーティングのため、東京に出かけました。

昨年6月に思いがけずインターネット上で見つけた、都内がん専門病院の1日見学イベント案内。思い切って参加したことで、小児科の先生からキッズキャンプを紹介していただくことができました。いよいよ、その先生と来月のキャンプで再会します

現地研修やミーティングがあり、ボランティア初参加までに交通費が10万円近くかかりました。でも、かけがえのない仲間との出会いや、一生ものの経験が待っているので、浪費した感覚は全くありません。

学生のうちに経験しておきたいこと、奨学金を借りてでも果たすべきことはまだまだ沢山あります。

2〜4年生までは、
・その時々で自分にとって必要性が高く、効果的で、有意義な課外活動
・飛び込むか飛び込まないかで、今後の人生を大きく変えるに違いない課外活動
を模索し、チャンスがあれば貪欲に飛び込んできました。

「スペシャルな課外活動の案内を50人が聞いて、うち5人が興味を膨らませて自主的に情報を探ったり、参加を検討したりするものの、最終的に行動に踏み切るのは1人いるかどうか」というありがちな状況の中で、自分がその1人になることを常に目指してきました。(逆境に堪えつつ、多少の無謀なチャレンジを楽しんできました)

この方針は今後もずっと変わらないと思います。しかし、今年度だけは控えめモード。臨床実習が10ヶ月近くあり、長期休暇も半分近くは病院見学で埋まるので、自由に動ける日数が極端に少ないです。なので、日々の積み重ねがますます自分の将来を左右することになりそうです。

6年になると、また沢山の活動が待っています。悔いが残らないよう、8〜12万円/月の奨学金を借りて思いきり活動しようと心に決めています。
・USMLE Step1, Step2CK 受験:合格すれば、大学から受験料が支給される(?)
・TOEFL 頻回受験
・キッズキャンプ(冬、春、夏)
・病院見学(在米海軍病院含む)と就職活動
・ミネソタ大学臨床実習(学内募集):奨学金あり
・シカゴ小児科病院、MDアンダーソンがんセンター見学(個人)
(・オレゴン健康医科大学家庭医療科研修(JADECOM))
(・ニューヨーク市中病院見学(東京海上))
(・ハワイ大学エクスターンシップ(野口))

5年時
=4年時までの積み重ねを無駄にしないための1年
=6年時に向けての下積みの1年
と捉えて、今の単調な日々を乗り越えたいと思います!!

2015夏の3本柱
☆ 日々の積み重ねを充実させる
☆ 病院見学に全力で挑む
☆ キッズキャンプ活動に思いきり打ち込む

来週末(6/27, 28)、東京開催の JADECOM 総合診療フォーラムに参加させていただきます。

〆切日は過ぎていますが、お願いすればまだ申込みOKのようです。

23区内でまともな価格の宿を取るのが困難かもしれませんが、首都圏外から参加し、全プログラムに参加した場合、交通費・宿泊費の補助(1〜3万円)を出していただけます。

今回は、
・米国臨床留学された先生方
・ACGME に則った米国式研修プログラムで知られる病院の先生方
・オレゴン健康科学大学家庭医
・昨春に久米島地域医療実習でお世話になった方々

がいらっしゃるということなので、お話が聞けるのを楽しみにしています。

Step2CK 対策オンライン問題集の小児科分野(約300題)を1周終えました。

Step1 の応用問題を演習しているような感覚で、ゼロから勉強を始める辛さはほとんど感じませんでした。


学習事項を書き込む教材も First Aid for the USMLE Step1(以下、FA)で事足りています。Step1 の知識との関連付けができるので、学習が充実します。

2CK 形式の問題に対する印象:
・FA の知識で対応できる問題が半分くらい(?)
・問われどころまで Step1 と重なる問題が1〜2割弱
・基礎医学の知識も時々問われる

Step1 との相違点:
① FA にも Step1 対策問題集にも出てこなかった疾患が時々出てくる
② 症例文が長め
③ 診断に直結するキーワードがなく、多彩な臨床所見から考えないといけない問題がある
(eg. 鼻部のポリープ、ばち指、低ナトリウム血症、黄疸をみとめ、副鼻腔炎を繰り返す学童。最も考えられる診断は? → *正解は下に)
④ FA に記載のない初期治療・初期対応についても聞かれる

Step1 の問題演習よりも広く、深く、負荷のかかったトレーニングができるので、Step1 対策としてのやりがいも強く実感できます。

今回も、学習事項を FA に書き込み、疑問点や未知英単語の意味を調べながら1周目を進めています。

Step1 対策の時は、問題で問われた内容の箇所に印をつけていきましたが、今回は印をつけています。学習内容も緑のボールペンで書き込んで、色で Step1 / 2CK の学習事項の見分けがつくようにしています。

その他にも、臨床実習、ケーススタディで得たクリニカルパールや、担当患者さんから学んだことも書き込んでいます。

逆に、不要になった記述(基本事項や謎の語呂合わせ)は修正テープで消しています。

演習のペースは1日22題(1/2 ブロック)に落ち着きました。Step1 と同内容でさらっと解ける問題も含まれているので、所要時間は Step1(1周目)の時より少なく済んでいます。

臨床実習の空き時間に iPhone で1, 2 題こまめに進めたり、昼休みに5題くらい解いたり、週末に遅れを取り戻したりしながら、1日22題ペースを今後もキープできそうです。
(3年時にもハリソン原書通読1日7ページ(後半は14ページ、終盤は20ページ)、4年前期にも FA 1周目1日3ページ、というノルマを定めたことで、時間を有効利用する意識を高め、毎日背伸びしながら、積み重ねを継続できました)

順調にいけば、Rx Qmax 2CK を8月までに1周終えて、9月、10月に2周目をこなせそうです。 

USMLE に関する年内の目標を立て直しました。
① Rx Qmax 2CK  2周目(Timed/ランダム) 正答率 > 70%
② UWorld Step1  1周目(Timed/ランダム) 正答率 > 80%
③ Step1 NBME 模試 > 250点

あとは UWorld 購入費、Step1, 2CK 受験料、米国臨床実習(来年)費用の貯金...
厳しい課題です。


* Cystic fibrosis(嚢胞性線維症)

シムリンピック2015(医学教育学会企画)で、新潟大5年代表チームのリーダーを務めることになりました。

全国から集まる医学生3人1組の12チームで、医学的課題を解いて競う大会だそうです。
(シュミレーターや模擬患者さんを活用し、臨床推論も含めた、総合課題6題)


今年は新潟開催なので、懇親会の幹事も担当させていただきます(=^▽^=)
志の高い全国の医学生とつながりを持てるのが楽しみです。

臨床力はまだまだなので、沢山勉強させてもらいながら、イベントを楽しみたいと思います。

コロコロ変えながら迷い続けてきた、2つの進路プラン
(1)小児科→小児腫瘍科→血液腫瘍
(2)一般外科→小児外科→固形腫瘍

関連する科を一通りローテートし、判断がつきました。
小児科医として、小児腫瘍分野での貢献を目指すことを決心しました。

小児科医として歩んでいく利点として、以下を考えました。
① 闘病生活の長い期間を共にし、一人ひとりの患者さんに寄り添う医療ができること
② 固形腫瘍の患者さんも、周術期以外は小児科医が中心となって診るケースが多いこと
③ 腫瘍の種類を問わず、画期的な治療開発には化学・免疫療法からのアプローチが不可欠で、外科治療の範疇から外れること
④ ロールモデルの大多数が小児科の先生であること
⑤ 温かくサポートしてくださる先生方とのつながりが、日米の小児科領域でたくさん生まれたこと
⑥ 化学療法の実施に際して、感染症のバックグラウンドがより生かせること
⑦ 米国レジデンシー・フェローシップに挑む目的が明確で、ポジション獲得のチャンスにも比較的恵まれていること
⑧ 臨床研究・基礎研究との距離が近く、活動のチャンスを広げられること
⑨ スペシャリストでありながら、ジェネラリストでも居続けられること
⑩ 国際貢献活動のチャンスや幅も広がること


「何も分からない小さい子が、理由もなく予後不良のがんにかかり、辛い注射や抗がん剤治療を毎日のようにさせられた挙句、回復の見込みもなく亡くなる」といった、あまりにも可哀想な現実を食い止めなければ、と感じています。

今の医療で治せない小児がんの完治を実現させることによって、どれだけ患者さんの将来や社会の未来に恩恵をもたらせるかということも考えると、自ずと強い覚悟が生じます。

『全小児悪性腫瘍に対する根治療法の確立』という究極目標を見据えながら、今やるべきことを地道に続けていかなければいけない、と改めて誓いました。

USMLE 受験予定時期を延期することにしました。
・Step1:6年春
・Step2CK:6年秋

今年の夏に Step1 を受けると公言していたので、一部の方のご期待に添えなくなってしまい、申し訳なく思っています。

延期した理由は、
・USMLE を前倒しで受けないといけない理由がないこと
・臨床実習や 2CK 対策をある程度行ってから Step1 を受験する方が、圧倒的に有利であること
・USMLE の対策よりも大事だと思うことが幾つもあり、将来に向けてそれらの活動を優先したいこと
などです。

また、Step2CK 受験を6年秋に計画することで、就職活動期に医学知識レベルを自ずと高く維持でき(※ 就職試験で USMLE 形式の英語問題が出題される研修病院を受験予定)、筆記試験よりも大切な CV、PS、面接などの準備に腰を据えて取り組めると考えました。国試と Step2CS の対策にもスムーズに移行できそうだということも考慮しました。

ということで、今月からは、First Aid の暗記作業を継続し、Step1 の問題演習は勉強会時のみとし、Step2CK 対策を開始することにしました。

6年春まで Step1 対策だけをだらだら続けていては、成長が遅れてしまうので、2CK のオンライン問題演習(Rx Qmax)をどんどん進めていきます。『成長の傾きは目標の高さで規定される』

2CK の問題も、Step1 の First Aid の知識で対応できるものが案外多く(半分くらい?)、基礎医学に絡むものもあるので、Step1 対策との相乗効果がかなり期待できそうです。秋頃まで 2CK の Rx Qmax の演習を続けて、その後、Step1 の問題演習を再開しようと計画しています(UWorld、NBME 模試、Firecracker など)。

臨床実習が始まって以来、自習時間が大幅に減り、ペースが乱れてしまいましたが、今後は Step1 の復習+2CK の問題演習というスタイルで、着実に学習を進めていきたいです。

5月2〜4日、北海道滝川市に行ってきました。
キッズキャンプのボランティア研修。

病気の子どもたちやその家族が、自然の中で病気のことを忘れて笑顔で楽しいときを過ごせる夢のキャンプ。日本初となる、医療施設が完備されたキャンプ場です。

10年以上前にプロジェクトを立ち上げた方々の思いが形となり、2012年までに、事務棟、医療棟、食堂&浴室棟、宿泊棟が完成しました。

また、SeriousFun Children's Network(俳優、故ポール・ニューマン氏が米国に創設した、難病の子ども達とその家族のためのキャンプ場の世界的なネットワーク)団体から、アジア初となる公認を受けたようです。 

いよいよ、これから本格稼働に向けて動きだすことになりそうです。


今回の研修は、キャンプボランティアとしてのあり方を学ぶだけでなく、自分が将来医師としてどうあるべきかをも深く突き詰められる、貴重な経験となりました。


☆ 全て寄付とボランティアの力で成り立っている
紹介動画では「建設予定」となっていた建物群が立派に完成し、キャンプ場らしくなっていました。今後は、雨の日でも乗馬プログラムができるような屋根付き馬場の造設や、ソチのパラリンピックで用いられたバリアフリーの移動用カート導入が計画されているそうです!
建物やその内外にある備品、ぬいぐるみ/編みぐるみなど、一つ一つに込められた、寄付をしてくださった方々の思いを想像すると、胸にこみ上げるものがあります。
また、キャンプをサポートしたいという共通の思いをもつボランティアスタッフが集まり形成される雰囲気や空間も、心の底から温かみを感じるものでした。


☆ 驚くほど多くの工夫がこらされている
ほんの一例にすぎませんが...
・手洗い場は、車いすの子たちでも利用できるような形に設計されている
・木の上に作られた家(ツリーハウス)にも、車椅子のまま行けるように作られている
・大浴場の浴槽は、足の不自由な子でも一人で入れるように設計されている
・大浴場の脱衣室に何気なく置かれているソファの上を見上げると、その天井にはカーテンレールが取り付けられている(→いざという時にすぐにカーテンで覆って、診察台として使えるように設置されている)
・点滴台は木製で、クマやヒヨコ、雲の形をした飾りが取り付けられており、点滴台のようには見えない。子どもたちに恐怖心を感じさせない
・アレルギーで普通のソーセージが食べられない子のために、魚肉ソーセージを使ってそっくりのメニューで提供するなど、少しでも "みんなと同じ" ものを共有できるよう配慮している

ディズニーやジブリ美術館に存在するような、特別感、ディテールへのこだわり、ホスピタリティが随所にみられました。


☆ 生きる力を信じる覚悟
ある一人の女の子のストーリーが今も忘れられません。その子は小学校に入学して間もなく入院することになりました。遠足の翌日のことだったそうです。診断は白血病。大変な治療をがんばって乗りこえたその女の子は、キャンプへの参加を心待ちにしていました。馬に乗る練習(乗馬体験にむけて)や、さくらんぼを取る練習(流しそうめんにむけて)もしていたようです。ところが、キャンプ一週間前に病気が再発。参加できなくなってしまいました。その半年後、造血幹細胞移植も功を奏さず、女の子は亡くなりました。
ご両親は、その後、自らキャンプに参加され、天国にいる娘さんに楽しい思い出を届けました。そして、丘の上にある山桜のそばのベンチに座り、夕暮れ時の空を見つめながら、ずっと泣いていたそうです。山桜の木の下には、ご遺骨の一部が眠っているとお聞きしました。
今回の研修では、その女の子を看ていた当時の看護師が食事班のボランティアをされていました。そして、お母様がゲスト講演の演者の一人でした。
『本当に大事なのが、治療なのか、生きる力なのか。重い病気と闘う子どもにとって、より大切なのは "生きる力" だと信じる、その覚悟』
当時の主治医(キャンプの代表理事)と医療スタッフを讃える、お母様のこの一言は、僕の目指す理想の医師像にも大きな影響を与えるメッセージでした。


☆ 仲間との出会い
ボランティア研修のメンバーは、経験者を含めて約35名。素敵な出会いがたくさん生まれました。僕の班のメンバーは、医学生3人(新潟、北海道、東京)、リハビリテーション学科生、小児科看護師、作業療法士、スクールカウンセラーという、多彩なバックグラウンドの7人。終始和やかな雰囲気で良いアイデアを出し合い、共有しながら、充実したグループワークができました。
隣の班には、大学1年生の時からキャンプボランティアとして活躍されている医学生(同級生)がいて、とても良い刺激をもらいました。以前のキャンプで彼女がチームを組んだ小児科医は、都内がん専門病院の先生で、昨夏の病院見学時に僕にこのキャンプを紹介してくださった先生でした。また、代表理事の著書が、参加のきっかけの一つとなった点も、共通していました。本当の同級生仲間に巡り会えた気がして、嬉しかったです。


☆ キャンプの魔法
自ら小児がんと闘い、病気と向き合ってきた方とも友達になりました。以前にキャンパーとしてキッズキャンプに参加し、今度はボランティアとして力になりたい、という思いをもっての初参加。
2日目の夕食時、隣に座らせてもらいました。最初は少し意識してしまいましたが、お話をしているうちに、すぐに打ち解けることができました。夜の語らいタイムの間も立ったまま夢中で懇談し、帰りのバスでも隣に座って話し、新千歳空港でも一緒にお昼を食べて過ごしました。
聞かせてもらったお話は、本当に貴重なものでした。主治医にも、家族にも、友達にも言えなかった、胸の内を、僕や他のスタッフに打ち明けてくれました。同級生と同じように遊んだりできなかった辛さ。同じ病室に入院していた、同じ病気を持つ同級生の死。いろいろと大変な思いをさせてしまった両親や兄弟への想い。今も続く、抗がん剤の晩期合併症の苦しみ。「こんなに自分の過去を人に話せたのは初めて。本当に良かった。これで少し気が楽になった」と言ってくれました。
やはり、辛い経験や苦しみを真正面から受け止め、傾聴し、共感してくれる人たちが集まる場だからこそ、打ち明けることができたのだと思います。

病気の子どもたちが「独りではないこと」「仲間がいること」に気づける。そして、自然に囲まれた環境で、かけがえのない思い出をその仲間と共有することで、心が癒され、笑顔がこぼれ、希望が湧いてくる。そうした『キャンプの魔法』を生み出すことこそが、このキャンプの使命だということを改めて認識しました。

「ここでボランティアをするということは、
『いのちが輝いている、とてもかけがえのない時間に、居させてもらう』
ということ。そのために自分がどうあるべきか、常に自己研磨を要する。」

キャンプディレクターが下さったこのメッセージを胸に、これからも医のサイエンスとアートの両面で、自己研磨を日々続けていかなければと思います。

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